「もちろん堕ろしてくれるよね、ってサイテー男でした」逮捕された130キロあった元ラーメン店店長の元カノが激白。激痩せ後デビューした出張ホスト店では全国1位の快挙だったが〈名古屋カラオケ店女性刺殺・同居女性も浴槽で…〉

名古屋駅近くのカラオケ店で女性を刺殺するなど、女性2人の殺害に関与したとみられる静岡県出身の曾我春暉容疑者(25)=愛知県警が殺人未遂で現行犯逮捕、12月28日に殺人容疑で送検=が、ライブ配信で知り合った女性にも大金を貢がせていたことがわかった。また、女性風俗店(出張ホスト)ではデビュー月に全国ランキング1位に輝いたことで自信過剰になり、調子にのって独立したものの失敗、借金を背負ったことで追い詰められた背景も明らかになった。
♯1で詳報したが、曾我容疑者は同じ家系ラーメンのグループで修行したかつての同僚が独立して岐阜県に開業したラーメン店の店長を務めていたものの、約1年半前に退職。そのきっかけが、ラーメン店の宣伝も兼ねて始めたライブ配信が成功し、配信収入が本業を上回るようになったことだった。曾我容疑者は関連のライブ配信で知り合った女性と交際するようになり、「投げ銭」で150万円も貢がせた挙句、妊娠の可能性を報告した女性に「もちろん堕ろしてくれるよね」と冷酷に告げたという。この言葉で目が覚めた女性は曾我容疑者と別れ、今回の事件のニュースを見て震撼、編集部に連絡を寄せた。この言葉で目が覚めた女性は曾我容疑者と別れ、今回の事件のニュースを見て震撼、編集部に連絡を寄せた。女性は現在20代で、曾我容疑者と交際していた。期間は2020年11月から21年9月だったという。「当初はチャラチャラしているようなイメージはまったくなくて、将来独立するために必死でラーメン屋の店長を頑張っていました」
ラーメン店店長時代の曾我容疑者(知人提供)
女性はこう話し始め、続けた。「ライブ配信で知り合い、男女の関係になってから連絡を取らなくなるまで7~8ヶ月くらいでした。最初のころは体重が130キロぐらいあって、途中で胃の手術をしてからどんどん痩せていきました」2人はカラオケ配信アプリで知り合い、互いのライブ配信を行き来するうちに仲良くなったという。女性は関東在住で、岐阜県各務原市に住んでいた曾我容疑者とはお互い新幹線を使って中間地点で会うことも多かったようだ。「もともとカラオケ配信アプリで知り合って楽しんでいたこともあり、初デートは静岡県の三島駅近くのカラオケ店でした。大阪のラーメン店で働いていた時代に付き合っていた彼女と別れ、各務原でひとり暮らしをしていたアパートに2泊したこともあります。私の誕生日には名古屋でブランド物の財布をプレゼントしてくれて、彼が東京に遊びに来て歌舞伎町をぶらぶら歩いたこともありました。彼は家族思いでした。お父さんを亡くしていて、実家にはお母さんとおばあちゃん、従兄弟が住んでいるみたいで、よく家族の話もしていました。将来の夢は『有名になること』と『自分のラーメン屋を立ち上げること』でした」
曾我容疑者が提供していたラーメン(知人提供)
恋人として距離感を縮めていった2人だったが、皮肉にも曾我容疑者のライブ配信が成長するにつれて、関係がギクシャクし始めた。「彼は最初に始めた『ポコチャ』という配信アプリではうまくいかず、『ピゴライブ』で活動するようになってから人気配信者になり、稼げるようになりました。そうすると本業のラーメン店のほうもおろそかになり、私とのやり取りも、ライブ配信の今後の方針を話し合う、みたいなビジネスライクな感じになっていきました。私は彼に振り向いてもらいたくて、ライブ配信の投げ銭に総額150万円もつぎ込み、愛をお金で買っているような気分になり、お互いの気持ちが離れていくのを感じました」そして、決定的な出来事があった。
ズボンを脱ごうとする曾我容疑者(知人提供)
「私が妊娠したかもしれないと相談を持ちかけたとき『もちろん、堕ろしてくれるよね? 俺には夢があるし、まだ若いから子育てでつぶされたくないよ』と言われました。このとき、『大阪時代に同棲していた彼女にも2回中絶させたことがある』と自分から言い出して、鳥肌が立ったのを覚えています」曾我容疑者はセックスもうまく、自慢の巨根は普通サイズのコンドームが入らないほどだったというが、我に返って冷静になった女性は配信アプリを含めた全てのSNSを断ち、曾根容疑者との関係に終止符を打った。ラーメン店を辞めた曾根容疑者は、岐阜を離れて名古屋に転居、趣味と実益を兼ねた「女性用風俗」に商売替えをする。同僚が当時を振り返る。「曾我とは3カ月程度でしたが、同じ店で働いていました。いわゆる“女風”と呼ばれる業態で『H』という全国展開しているグループです」
配信者としても活動していた(本人SNSより)
胃のバイパス手術で巨漢から優男に変身、最初に在籍した「女風」はいわゆる出張ホストだったようだ。同僚が続けた。「やつが入ってきた正確な時期はうろ覚えなのですが、数年前くらいだったと思います。ウチのスタッフは『セラピスト』という呼称で女性の自宅やホテルに呼ばれたり、待ち合わせて一緒にホテルに入ることもあります。プレイ内容としては最初はアロママッサージを行います。簡単に言えば性感マッサージですね。その後はすべての前戯を行います。指入れもするし、要求されれば局部を舐めたり、本番以外は何でもしますよ。料金は時間によって違いますが、おおむね10000円から25000円です」
大手で全国展開している「H」では、セラピストはポイントシステムでランキングを争うという。同僚が解説する。「ポイントは単純に女性が使った金額に比例します。1ヵ月に500万円以上とか売り上げると上位に入れる感じで、全国のセラピストたちのランキングが出るんです。曾我はこのランキングで、名古屋のHグループに入店した初月に全国1位になったんです。そういう意味では女性に取り入るのはうまかったかもしれないですが、ただ、このときの売り上げは1人の女性が曾我を貸し切って叩きだした数字でした」
女性用風俗店の曾我容疑者のプロフィール写真(店舗HPより)
同グループのランキング上位に入るためには、勤務時間帯すべてを買い上げてくれるような女性がつかないと難しいという。それでも上位であれば収入が月に300万円以上に達することもあるため、セラピストはまるでホストのようにポイント稼ぎにのめり込んでいくようだ。「曾我は初月に1位はとったものの相手の女性に飽きられてしまったのか、その翌月には売り上げがガクッと減って1位からは転落しました。それでもある程度上位にいたので、自分には才能があると思ったのか、3ヶ月で『H』を辞めて独立しました。その後、曾我が『C』という自分の店を立ち上げてからは、まだ1年経つかたたないかくらいじゃないですかね。女風で簡単に稼げると思って独立したのだとは思いますが、女風は女風でそんなに甘い世界ではないですからね」
Bさんが住んでいたマンション(撮影/集英社オンライン)
殺されたAさんは曾我容疑者の元客だった。曾我容疑者と同居していたマンションの浴槽内で遺体で発見されたBさんも曾我容疑者に金を吸い取られていたようだ。巨漢のラーメン店長から人気ライバー、ダイエットに成功して出張ホストに転身した女好き。脱皮する度に勘違いを重ねていった凶悪犯に、家族思いだった少年の面影はない。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班