価格高騰が続くバター、マーガリンで代用してもいい? 明治の担当者に聞いてみると意外な回答が…

バターとマーガリンは似ているようで、その風味や硬さ、価格などには違いがあります。
物価高騰によってバターの価格は上昇する一方ですから、「バターの代わりにマーガリンが使えたらいいのに」と考える人も多いはず。
今回は、バターとマーガリンの違いとおすすめの使い分け方について、株式会社明治へインタビューしました。
そもそも、バターとマーガリンでは、原料が異なります。バターは、生乳などから作られたクリームを攪拌(かくはん)し、生じた脂肪粒を集めて練り上げたものです。
一方、マーガリンは植物性・動物性の食用油脂等を混合し、練り合わせた加工食品です。ちなみに、マーガリンのなかでも油脂含有量が80%未満のものをファットスプレッドといいます。
このように違いがありますが、株式会社明治の担当者によると「お菓子作りにマーガリンを代用することは可能」とのこと。
「お菓子作りに特化した商品設計がなされている『お菓子作り用のマーガリン』も販売されています。バターと比べて練り込みやすい柔らかさや、焼き上がり時の香り立ちがよいなどの特徴があるため、お菓子作りの際には、ぜひ活用してみてください」
バターを必要とする料理にマーガリンを使っても問題ないとのことですが「風味や味わいが若干異なるため、それぞれの特徴を活かして料理に活用することをおすすめします」と、明治の担当者。
「コクのある濃厚な料理を楽しみたい際には、バターを使用するのがおすすめです。一方、あっさりと食べられる料理には、マーガリンやファットスプレッドを使うとよいでしょう。
それぞれ異なる風味を出すため、お料理の方向性に合わせて使い分けることをおすすめします」
ちなみに、マーガリンのなかには、脂肪分やカロリーを大きくカットした商品も多くあります。健康面を気にする人はついこちらを選びがちですが、脂肪分が少ない商品は、炒め物などをした際に油が跳ねやすいという特徴があるのだそう。
対してバターは、脂肪分だけでなくタンパク質なども含まれているため、加熱しすぎると焦げ付くおそれもあるのだとか。
それぞれの特徴や風味を知ることで、さらに料理の幅が広がりそうですね。
[文・構成/grape編集部]