指定の避難所に行けない… 記者が見た被災地のいま 過酷な条件で続く命がけの救出活動も 能登半島地震

能登半島地震発生から9日目。1月3日から現地に入った記者が見たのは、過酷な条件で続く救助活動と避難した人たちに対する「支援の課題」でした。
能登半島地震が起きて3日目。CBCテレビ取材班は、輪島市の市街地を目指していました。(当麻葵記者)「石川県輪島市です。道路が波打つように割れていて、通行ができない状況となっています」最大震度6強を観測した輪島市。
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道路が激しく壊れ、通行止めが相次ぐ中、なんとか通れる道を安全を確認しながら進みました。やっとの思いで辿り着いた市街地は、火災の被害を免れた建物もほとんどが地震の揺れでダメージを受けていました。
CBC
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根元から折れるように倒れたビルでは…(当麻記者)「下から突き上げるような大きな揺れがありました。救出活動をしていた消防隊員が一斉に建物から出てきました」
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冷たい雨と、繰り返す地震。過酷な条件の中、数本の鉄の棒でビルを支えながら救出活動が続きました。消防隊員も命がけです。揺れのすさまじさは、土砂崩れの被害にも。
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最大震度6強を観測した、珠洲市の山間部では…(当麻記者)「消防が歩いて戻ってきました。孤立集落で安否確認などをしたものとみられます」(消防隊員)「みなさん元気にしていたのでよかった。崖崩れがひどくて崖を登って降りて1時間くらいかかった」
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土砂崩れなどによる集落の孤立も相次ぎ、60代から80代を中心に25人ほどが取り残された地区には、消防が崖をのりこえて安否確認と物資の運搬をしていました。取材中には、支援がいきわたらない課題も目の当たりにしました。
能登町の公民館には、近所に住む60人から70人が避難していました。食料も豊富にあるように見えますが…
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(避難する人)「自分の家からお正月の残っていた物や作った野菜、お米も持ち寄ってなんとかやっている」町が指定した避難所ではないため、食料だけでなく水や衛生用品などの支援物資はまったく届いていません。(避難する人)「Q.なぜここに避難?(指定の避難所は)遠いから。家から離れるのはちょっと…」
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様々な事情で避難所に行けない人たちをどう支援するか。こうした課題も浮き彫りになっています。