タイマン3000勝無敗…脅迫容疑で逮捕「所沢のタイソン」が重んじていた年長者への“礼節”

「おまえが次にチョロチョロチョロチョロしたら、おまえ、殺すからな。マジで!」
当時31歳の知人男性を電話でこう脅したとして、「所沢のタイソン」の名称でユーチューバーとして活動する自称、自営業の久保広海容疑者(41)が10日、脅迫の疑いで埼玉県警浦和署に逮捕された。
久保容疑者は別の知人男性がインターネットに投稿した動画サイトで、自分が「君付け」で呼ばれていることを知り、激高。2022年11月20日、被害男性の携帯に電話をかけ、被害男性が知人男性に自分のことを「君付け」で呼ばせたと因縁を付けた。
被害男性は23年3月、浦和署を訪れ、被害届を出していた。
調べに対し、久保容疑者は「いい加減にしろよという意味で発言しました。殺すという意味ではありません」と供述しているという。
逮捕翌日(11日)、送検のために報道陣の前に姿を現した久保容疑者は、レンズを向けたカメラマンを睨みつけるどころか、視線を合わせることもなく、そそくさと護送車に乗り込んだ。
メディアなどで「ケンカ3000勝無敗」ともてはやされた久保容疑者だが、昨年8月26日、それまで度々“場外バトル”を繰り返していた因縁の相手、「ごぼうの党」の奥野卓志代表(49)と1分間の格闘技「ブレイキングダウン」で対戦した。
身長166センチ、体重100キロのケンカの達人は試合前、「当日よう、リングでよう、グチャグチャにしてやっからな、この野郎」と威勢が良かったが、8歳年上の相手に歯が立たず、あっさりKO負け。
「KOしか狙ってなくてぶっ倒すつもりでいたんですけど、まさか自分がKO負けされるとは1ミリも考えなかったので、ちょっと想定外でしたね」と、意気消沈した。
■呼び捨てにしたファンには制裁を科す
今回、年下の知人に「君付け」されただけでブチギレたように、本人は日本人の礼節に対して強いこだわりを持っていたようだ。
「舐めたファンに制裁!礼儀知らずはとことんやるよ!」という動画を自身のユーチューブに投稿してこう訴えていた。
<「タイソン」とかさ。まず呼び捨てやめろと。芸能人とか見つけてさぁ。「あっキムタクだ」とかさぁ、そういうのあるじゃん。一瞬、とっさにさぁ、「タイソン」とかってなるのはわかるんだけど。そのあとさぁ、「タイソンさん、すみません、写真撮っていいですか」って切り替わればいいんだけど、そのまま「おー、タイソン、写真撮ってよ」みたいなさぁ。タメ語で小僧がふざけんじゃねえって。礼儀がなってないヤツは、いきなりオレ、ひっぱたくから。ちゃんと大人なんでその辺はしっかりして下さい>と持論を展開していた。
「キムタク」を引き合いに出すとは、すっかりスター気取りだが、そもそもキムタクと違ってタイソンは赤の他人の名前で、勝手に名乗っているだけ。何としてでも「所沢のタイソンさん」と呼ばせたかったのか。