春へと続く「ストック」出荷 甘い香り、色も多様 特産地の館山・神戸地区

甘い香りと多様な色が楽しめる花「ストック」の出荷が、産地の館山市神戸地区で順調に進んでいる。手入れが簡単で長持ちすることから、贈答用や観賞用として人気の高いストック。同地区での出荷は春まで続き、花農家は連日、収穫作業に汗を流している。
ストックは、主に1本立ちの無分枝(スタンダード)系品種と、ボリューム感のある分枝(スプレー)系品種に分類される。同地区は近隣の西岬地区と共に全国有数の産地として知られ、約20軒の農家が計11ヘクタールの面積でスプレー系を中心に栽培している。
神戸花卉(かき)生産組合ストック部会の部会長を務める鈴木啓之さん(46)は、白色の「ホワイトカルテット」や薄紫色の「マリンカルテット」など計5品種をハウス栽培。23日も朝から花を1本ずつ抜き取ったり、無駄な葉を取り除いたりして出荷作業に取り組んだ。鈴木さんは「今年も良い花が咲いた。独特の香りで、いろいろな色がある。ぜひ皆さんの家に飾ってほしい」と話している。
同地区のストックは4月ごろまで東京都内の市場を中心に出荷される。同市へのふるさと納税の返礼品として選ぶこともできる。