谷川弥一議員、地元長崎で釈明会見も「詳細は皆さん方が調べて」と説明 責任追及には逆ギレ気味の場面も

自民党安倍派の政治資金パーティーを巡る裏金事件で、政治資金規正法違反の罪で東京地検特捜部に略式起訴された谷川弥一衆院議員(82=長崎3区)が22日、額賀福志郎衆院議長宛てに議員辞職願を提出した。その後、地元の長崎・大村市で記者会見を開き釈明した。
同氏は約4300万円を収支報告書に記載しなかったとされている。会見では「とにかく私が悪かった」と謝罪を連発。動機について「力をつけようと思った。力というのは論客になること。毎日勉強した。次は金を集める力だと思った」などと語った。
昨年12月には同問題について質問を繰り返す記者に「頭が悪いね」との言葉を浴びせた。この日、その記者から「私に『頭悪い』と言いましたが…」の質問が終わる前に「すみませんでした」。さらに「申し訳ありません。配慮が足りなかった。すみません」と平謝り。「撤回します」と発言も取り消した。
だが、随所に谷川節も。過去の政治資金の使用用途を聞かれると「いろんなことをやってきました。詳細については私の口からは言えませんので、皆さん方が調べてもらえれば分かります」と開き直った。責任を追及する報道陣に「これ以上言うんだったら死ぬしかないね。『責任取れ』と言うなら帰って死ぬしかないよ」と逆切れ気味に続けた。
今後については「選挙はできませんから、法にのっとって許される範囲のことはやっていく」と明言せず。公選法の規定で4月28日に、同区の補欠選挙が実施されるものの「関わることはできない」と引退も示唆した。
◆谷川 弥一(たにがわ・やいち)1941年8月12日、長崎県五島市生まれ。82歳。長崎東高卒。谷川建設を創業し、会長を務めながら長崎県議として5期連続当選。県議長も務めた。衆院は当選7回。農水政務官、文部科学副大臣などを歴任した。座右の銘は「打成一片」。趣味は読書。