「練習できることに感謝」液状化で学校に被害も…“古豪”復活目指すサッカー部員の思い

1月1日に発生した能登半島地震で液状化の被害を受けた新潟市の新潟工業高校。グラウンドが使えない中、全国大会出場に向け練習に取り組むサッカー部の様子を取材しました。

【新潟工業 田中龍之介 主将】
「一つ一つの練習をしっかりやって、いい練習ができるようにやっていきましょう」

新年度の大会に向け、1・2年生の部員が練習に汗を流していた新潟工業高校・サッカー部。

【新潟工業 田中龍之介 主将】
「前線の選手は足が速かったり、体が強かったりという特長がある人たちが多いので、そういうところをうまく合わせていけるというところが強みだと思っている」

ただ、彼らが行っていたのは屋内運動場。ふだんはこの時期でも雪がなければグラウンドで練習を行うこともあるそうですが…

【新潟工業 田中龍之介 主将】
「これもそう。これも地震の影響でひび割れたりしている」

元日の能登半島地震で新潟工業高校のある新潟市西区では、いたるところで液状化の被害が出ました。学校も例外ではなく…

【新潟工業 田中龍之介 主将】
「あの建物、下が液状化したところ」

校舎も使えない状態で授業も通常通り始まらず、自主練習を続ける日々。

部活再開後もチームのモチベーションもあまり上がらない中でしたが、田中キャプテンが伝えたのは…

【新潟工業 田中龍之介 主将】
「こうやって練習が少しでもできているので、そういうところに感謝しながら練習しなきゃいけないと伝えた」

チームでサッカーができることへの感謝でした。

【新潟工業 古寺広幸コーチ】
「彼らも、こういう限られた環境をプラスのエネルギーに変えていこうという話はしているので」

また、グラウンドではなくボールが走りやすい人工芝の環境だからこそ「止める・蹴る」といった基本的な技術を磨き、実力の底上げを図ります。

【新潟工業 古寺広幸コーチ】
「ここでまたチームの一体感を持って逆境を跳ね返して、来年度のシーズンに向けて、もう一度、チーム一丸となって頑張っていきたいなと思っている」

過去にインターハイ12回出場、選手権15回出場を誇る新潟工業。選手たちが目指すのは…

【新潟工業 田中龍之介 主将】
「まずは春地区で優勝して、(県総体の)シード権を取るというところが一番近い目標」

“古豪”の復活へ、新たなシーズンが幕を開けます。