看護師にわいせつ行為 県立病院の医師を停職 発覚後も7カ月間同じ職場で業務継続 千葉県「対応は適切」 被害の女性職員7人

女性看護師に性的発言やわいせつな行為をしたとして、千葉県は9日、県立病院の男性医師(36)を停職6カ月の懲戒処分とした。医師は同日付で依願退職した。昨年7月、女性が退職を申し出て発覚。医師は処分が決まるまでの約7カ月間、同じ職場で働き続けていた。
県病院局によると、医師は昨年6~7月ごろ、県立病院内で、女性看護師に「今日もかわいいね」「いつも見ているよ」「男は何人いるの」などと発言をしたり、臀部(でんぶ)を2回触ったりした。
女性が昨年7月に医師への恐怖心から退職を申し出た際、今回の被害が発覚。女性はその後、退職した。同局は医師を厳重注意し、上司の監視の下、業務に従事させていた。同局は「(対応は)適切だった」とし「専門性の高い職で配置換えは難しかった」と説明した。医師は昨年3月にも同様の行為を行い、直属の上司から注意を受けていた。
同局が行った聞き取り調査で、少なくとも5年以上前から計7人の女性職員に同様の行為をしていたことも判明した。医師は「そこまで重い行為という自覚がなかった。スキンシップのつもりでいた」と話し「今後二度と同じことは繰り返しません」と謝罪したという。
監督責任として、同病院長が文書訓告、同院医療局長と心療内科の部長が厳重注意を受けた。同局の川島智副病院局長は「県民の信頼を著しく損なう行為で、深くおわび申し上げます。再発防止に努めていく」と謝罪した。