矢切地区の土地利用巡り賛否 松戸市都計審 委員「外環道活用するしかない」「大規模開発ありきだ」 パブコメ公表、関心高く

松戸市都市計画審議会(会長=福川裕一・千葉大名誉教授)が9日開かれ、市の基本計画案に対するパブリックコメントの結果が示された。江戸川沿い約100ヘクタールの耕地を含む矢切地区など市街化調整区域の一部で、農業関係以外も含む産業への土地利用を可能とする計画案に対し187人が289件の意見を寄せ、市民の関心の高さを示した。
パブコメは、昨年11月13日に市が示した「市都市計画マスタープラン(市街化調整区域編)」案に対して行われた。都心15キロ圏内に残る唯一の広大な田園地帯の矢切地区を含む3地区が、東京外かく環状道路沿線などの好立地から農業関連以外も含む産業開発を容認するエリアとされた。
寄せられた意見では矢切地区について「地元での物流施設建設構想を許容する内容」とする反対や「耕作放棄地が増えており、開発に利用し税収増につなげるべき」との賛成もあった。
各委員からは「人口を増やし産業を呼び込むため外環道などを活用するしかない」「農地が減り続けている中で大規模開発ありきだ」「矢切の非常に良好な農地にマッチした開発が行われるよう市は努めるべき」など賛否や注文が相次いだ。
3月の次回審議会で、同案に対し委員らが賛否を表明する。認められれば、年度内にマスタープランが市長に答申される予定。