新潟市が推進してきた「ノーマイカーデー」のその後についてお伝えします。
新潟市は温室効果ガス削減に向けて、過度なマイカーの利用から公共交通機関を利用するノーマイカーデーを推進してきました。
一方で、東京のIT企業が先日発表した「よく歩く都市ランキング」で全国の政令市のうち新潟市は最下位…なぜノーマイカーが進まないのか取材しました。
2月に発表された「よく歩く都市ランキング」。
全国の政令市を対象に平日の平均歩数を比べたランキングで新潟市は最下位…トップの川崎市と比べ、2000歩以上少ない結果となりました。
【新潟市民】
「主には車。新潟なので」
【新潟市民】
「毎日2000歩ぐらい。寒いので」
冬の天候の悪さなどで車を選ぶ人は多いようです。
一方、新潟市では現在、毎月第2・第4水曜日に職員のノーマイカーデーを実施していて、当時の篠田市長もバス通勤していましたが、現在の中原市長は…
【新潟市によると】
「市長は公用車で通勤していますが、日常的に散歩を楽しんでいるようです」
新潟市が去年発表した市内の都市交通に関する調査によりますと、新潟市の主な交通手段は車がトップの72.0%に上り、徒歩は14.6%にとどまっています。
これに、新潟市民は…
【新潟市民】
「インスタでカフェを調べても車じゃないと行けないなみたいな」
【新潟市民】
「遠くなると、けっこう時間が空いてしまったり、待つことは多い」
公共交通の不便さを訴える声もありましたが、おととし、新潟市が行った調査でも「新潟市が移動しやすい街だと思わない」と回答した人の割合がなんと8割に上っています。
「よく歩く都市ランキング」でも、上位は公共交通の発達した大都市圏が占めていました。
ただ、各都市のデータを分析した東京大学大学院の樋野公宏准教授によりますと、「新潟駅の整備や乗り継ぎ性の向上などによる交通利便性の向上が歩数の向上に寄与する可能性は大いにあると考えられる」と話しています。
新潟市では、新潟駅の新バスターミナル整備や駅ビルのリニューアルなど再開発の真っ最中。公共交通を選ぶ人が増え、歩数が伸びることも期待できるということです。
公共交通の利便性向上が春からの移動を見直す機会になるかもしれません。