格安航空会社「トキエア」が就航して1カ月が経ちました。2月28日にはフランスの航空機メーカーが来県するなど高まる今後への期待。就航後に見られた変化や新規路線などの展望を社長に聞きました。
2月25日、新潟空港で多くの人が並んでいたのはトキエアのカウンターです。1月末に札幌丘珠線を就航してから約1か月。
【トキエアのパイロット】
Q.調子は?
「調子いいです。ちょっと天気があれですけど頑張ります」
空港ではいきいきと運航に携わるスタッフの姿が見られました。
【トキエア 長谷川政樹 社長】
「我々の社員もお客様をお乗せして、やっぱりそこで航空会社として、そこにやはりモチベーションがある。本当にありがたい声、また改善しなくてはいけないところもあるが、対応しているところ」
この1カ月をこう振り返るのは、トキエアの長谷川政樹社長です。
当初発表した予定日から半年以上遅れての就航となった札幌丘珠線。
一時は不安の声が上がった資金面の問題も、就航後に県がさらに3億円を補助する方針を決めたほか、新たに融資をする支援者も出ているといいます。一方…
【搭乗予定だった客】
「乗ってみたいなと思っていたけど、どうしましょう」
天気の崩れやすい冬季では、就航直後から欠航が相次いで発生。
また、航空券の販売が就航直前だったこともあり、この1カ月は予約数が伸び悩む日もありました。
【トキエア 長谷川政樹 社長】
「70%の搭乗率を目指しているので、まだ目標までには到達していないが、3月や少し先の予約のほうに今、目標に近いところまで近づいているというようなところ」
まだまだ走り出したばかりのトキエア。こうした中…
【トキエア 長谷川政樹 社長】
「きょう、フランスからATR社のカスタマーサポートの皆さんがいらっしゃっているので、ユーザー側として、こうこうこうしてほしいとか、そんな話を聞いていただく」
2月28日、長谷川社長のもとを訪れたのは、フランスの航空機メーカー・ATR社です。
トキエアへこれまでに2つの機体を提供しているATR社。就航後に出た課題や今後のサポート体制を確認するため来日しました。
【トキエア 長谷川政樹 社長】
「きょう5人いらっしゃって、そのうち3人が初の日本。初めて来たところが新潟なので、そういう意味ではこれも一つの新潟の活性化というか、航空の部分での今までと違った角度で拠点化として意味のあるところなのかなと」
さらに会議では、今後、調達予定の機体についても確認。3号機は今年夏頃に到着する見込みで、最新型の機体となる4号機は来年にも完成する計画です。
【トキエア 長谷川政樹 社長】
「機体の開発、エンジンの開発も含めて、より燃費のいい飛行機の開発状況。メーカーとしての日本の航空局との調整状況、そういった話も確認した」
こうした計画を進める背景にあるのは、新たな路線の開設という展望です。
トキエアは今年4月の仙台線開設を目指し、3月に仙台空港に事務所を設置。その後、中部・神戸・佐渡を結ぶ路線を年内に開設したい考えで、新潟を羽ばたかせるための挑戦は続きます。
【トキエア 長谷川政樹 社長】
「(札幌丘珠線では)新潟の地元の企業様と連携して、色んなものをサービスさせていただいている。そういったところは新潟のお客様もそうだが、北海道から到着されたお客様から『さすが新潟ですね』というようなコメントもいただきながら対応している。(地域の)皆さんとの連携協力、ここが非常に大切なところで、それでさらなる相乗効果というところを目指したいと思っているので、連携を大切にして、とにかく新潟を盛り上げていきたいなと考えている」