〈瀬戸大也になりすまし卑猥投稿〉逮捕されたのは広島の“ボンボン”釣り&車好きグルメ男。SNSでは、ポルシェ、ジャガー、マセラティ…「納車したんだよね~」と自慢し、ミシュランをマネして“点数付け”も…

車と釣りをこよなく愛する“ボンボン男”は、なぜこんな過ちを犯してしまったのか――。埼玉県警は3月6日、競泳の瀬戸大也選手(29)になりすましてSNSで卑猥な画像を送ったとして、広島県東広島市の会社員、頭本大容疑者(33)を名誉棄損の疑いで逮捕した。
頭本容疑者の逮捕容疑は、昨年8月12日、競泳の瀬戸大也選手になりすまし、インスタグラムのダイレクトメッセージで女性と卑猥なやりとりをし、そのやりとりのスクリーンショットや卑猥な画像をSNSに投稿し、インターネット上に拡散させた疑いがもたれている。
瀬戸大也選手(写真/共同通信社)
頭本容疑者が瀬戸選手になりすまして投稿した画像は、瞬く間に拡散され、ひと晩も経たないうちに大炎上。その翌日(13日)、瀬戸選手がXで「事実無根のデマであり、悪意を持ってねつ造された画像です」と否定し、「今回の悪質な嫌がらせは、本当に口惜しく、看過し難い事態だと考えております」と心境をアップした。「同月17日に、瀬戸選手は埼玉県警西入間署に被害を相談。今年2月24日に被害届が受理され、Xに投稿されたアカウントのIPアドレスの解析などを行なったところ、頭本容疑者の関与が浮上し、今月6日に逮捕に踏み切った。頭本容疑者と瀬戸選手との間には面識はなく、いたずら目的の犯行と見られている」(社会部記者)
逮捕された頭本容疑者(本人SNSより)
頭本容疑者が逮捕された同日、瀬戸選手を支援する「TEAM DAIYA」はコメントを発表。「この度の件については、埼玉県西入間警察署のご尽力により、悪意ある発信者の特定に至りました。今回のことがネット上の嫌がらせへの抑止力になることを関係者一同願っております」と捜査関係者への感謝に続けて、「現在、瀬戸大也本人はオリンピック代表選手権に向けて、全力で練習に励んでおります。競技に集中させていただきたく、この件に関する取材はご遠慮、ご配慮いただけます様お願い申し上げます。今後とも応援の程よろしくお願い致します」と締めくくった。
名誉棄損の疑いで逮捕された頭本容疑者は広島県東広島市出身。県内でも有数の進学校として知られる私立・如水館高校出身で、在学中は吹奏楽部に所属し、広島経済大学を経て、同県内で会社員として働いていた。頭本容疑者を知る飲食店の店主は、今回の事件に戸惑いを隠せない。「頭本さんはウチにたまに飲みにくる常連客でマナーもよく、トラブルも一度も起こしたことはありません。だから事件を知ったときは『え、なんであの人が』というのが本心で…。彼の趣味は外車と釣りで、『この前、ポルシェを納車しまして~』とか『タイラバ(真鯛を狙った釣りの総称)に行ってきたんですよ』なんてうれしそうにスマホを見せてくれたこともありました。外車はつねに3、4台持っているみたいで、しょっちゅう買い替えていました」頭本容疑者のインスタグラムには、自己紹介文に「東広島市在住の車バカです」と書かれているとおり、外車(輸入車)関連の投稿がズラリと並んでいる。イタリアのマセラティやアバルトといった高級車だけでなく、イギリスを代表する高級車、ジャガーまで。2021年には「ついにきたよん」というコメントとともに、ポルシェ・カイエンを納車したことを報告していた。大学時代に同級生だったという30代の男性も「大ちゃんはいつも高そうな車に乗っていた」と振り返る。
SNSには複数の高級車を投稿(本人SNSより)
「大学卒業後も一年に一回程度は会っていましたが、大ちゃんが乗っているのはポルシェとかBMWといった高級車ばかり。『これ最近納車したんだよね~』と自慢げに話していて、毎回会うたびに車種は変わっていました。別にどんな仕事をしているかは聞いたことありませんが、ほかの同級生から聞いた話だと、けっこう実家がボンボンらしくて『どうせ車も親の金で買ったんだろうな』とは思っていました」そんな”ボンボン”の頭本容疑者は、週末になるたびに高級外車を乗り回し、地元の友達と釣りやゴルフを漫喫していたという。また、頭本容疑者のインスタグラムでは「カシラミシュラン」と称して、外食で訪れた店を”点数付け”したり、過去には高級リゾートホテル「ベラビスタ」(ベラビスタ スパ&マリーナ尾道)にも宿泊したりと、いかにも”セレブっぽい”休日を過ごしていた。
頭本容疑者(本人SNSより)
しかし、女性関係については別だったようだ。前述の男性はこう続ける。「こう言うのもアレだけど、大ちゃんって口下手で、だから自分も、大ちゃんと会うときは他に同級生がいないと話すことがなくて…。そんな調子なんで、大学時代も彼女がいるなんて聞いたことないし、社会人になってからもいなかったと思います」
一部報道によると、アプリや飲食店で知り合った女性とデートに行っていたが、「お金持ちアピールばかりでしゃべりが上手くないから成就していなかった」と、頭本容疑者の釣り仲間は証言している。その一方で、別の飲食店スタッフは、頭本容疑者の家族思いな一面も見ていたという。「ふだんは一人で来て他のお客さんとワイワイ話していましたけど、たまに家族を連れてきて楽しそうに食事をしていました。そこにはおじいちゃんらしき人もいて、『若いのに家族思いな人なんだな~』と感心していたんです。毎年のように家族の誕生日会もしているそうで、家族仲はとってもいい印象でしたね」頭本容疑者のインスタグラムには家族関連の投稿も多く、祖父の誕生日には「長生きですが、さらに長生きお願いします笑」という投稿のほか、家族旅行の画像などもアップされている。Xで卑猥な画像を送った翌日(昨年8月13日)も、「久々のばあちゃん!元気そうでよかった」と祖母とのツーショット写真を投稿していた。
グルメだったと思われる頭本容疑者(本人SNSより)
警察の調べに対し、頭本容疑者は「卑猥な画像を投稿したことは間違いありません」と容疑を認めているという。いたずら目的などというわけのわからない動機で、第三者の名誉を傷つけることは決して許されることではない。取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班