千葉県柏市内での覚醒剤取締法違反(使用、所持)の罪に問われたアイドルグループ「KAT―TUN」の元メンバー田中聖被告(37)に、千葉地裁松戸支部は27日、懲役1年4月(求刑懲役2年)の実刑判決を言い渡した。
* * * * *
◆若狭勝弁護士(元東京地検特捜部副部長)の解説
田中被告は1審の名古屋地裁で執行猶予付きの判決が出た直後に、千葉県内で覚醒罪所持容疑で逮捕された。弁護側がその直後に名古屋の1審について控訴したのは、判決が確定していない状態にして推定無罪を主張し、千葉事件は初犯に相当させることを狙ったとみられる。薬物事件では、初犯の場合は執行猶予がつくケースが多いため、千葉事件も“初犯扱い”とするよう主張したのだろう。だが、今回、千葉地裁は実刑判決を言い渡した。弁護側の主張を退け、名古屋事件の判決から、10日足らずで犯行に及んだとされ、薬物との親和性などを踏まえ、実刑となったのだろう。