詩人の谷川俊太郎氏(92)が、10日に書籍「生きてるってどういうこと?」(絵・宮内ヨシオ氏)を発売した。
同書は「生きる力」「幸せ」についてうたった谷川氏のことばに、動物や植物たちの生命力を強く、美しく、精緻に描く宮内氏の透明水彩のイラストを合わせた一冊。
昨年12月に92歳の誕生日を迎えた谷川氏は、製作の経緯について「『生きているってどういうこと?』と、一度でも考えたことがある人に、この書籍を手に取ってほしい。ものごころついてから、ずっと自分自身に問いかけてきたことを皆さんと分かち合っていきたいと思った(から)」と説明。“自身にとって生きるとは?”という問いには「生きているうちは『生きる』がどういうことか、なかなか分からない。死んでから答えが見つかるんじゃないかなと思います」と回答した。
「疲労も、失望も、絶望も、豊かな『生きていること』の部分」と谷川氏。「そこに生きるエネルギーが常に隠れています」とのメッセージを寄せた。