「LIFULL HOME’S」は、一都三県におけるシングル向き賃貸物件の問合せ数が前年度から増えた駅を調査した「人気の上がった駅ランキング(シングル編)」を5月16日に発表した。同調査は、2023年4月1日~2024年3月31日の期間、LIFULL HOME’Sに掲載されたシングル向き(ワンルーム、1K、1DK、1LDK、2K)賃貸物件の問合せ数を駅別に集計して行われた。
1位の「神谷町」は問合せが190.1%と2倍近く上昇した。虎ノ門、六本木、新橋などオフィス街に囲まれた場所に位置しており、周辺のオフィスや近隣の大型商業施設にアクセスしやすい環境にある。同じ港区エリアでは、6位に「芝公園」がランクイン。
東京編では、普通列車しか停車しないなどの理由で家賃相場は低いが、主要な駅にアクセスしやすい駅がランクインしている。2位の「鮫洲」は品川まで4駅(6分)、3位の「亀戸水神」は錦糸町まで2駅(9分)、4位の「西永福」は明大前まで2駅(4分)、8位「京成関屋」は日暮里まで4駅(10分)、9位の「田原町」は上野まで2駅(4分)でアクセスできる。
10位の「中央大学・明星大学」は、中央大学と明星大学の最寄り駅だが、帝京大学も徒歩圏内にある。2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、リモート授業から通学することが必要となった学生の需要が反映された結果と考えられるという。
神奈川県の1位「京急東神奈川(旧:仲木戸)」は前年比225.0%。一都三県で唯一の200%超えとなった。2駅(2分)で横浜にアクセス可能かつ、「JR東神奈川」も隣接しているためJR横浜線・JR京浜東北線も利用できる。他に京急本線からは3位の「花月総持寺(旧:花月園前)」、8位の「京急新子安」がランクインしており、どの駅も横浜駅に近いのが特徴。
2位の「武蔵溝ノ口」はJR溝の口と隣接する駅で、両駅でJR南武線、東急田園都市線、東急大井町線の3路線が利用可能。渋谷まで3駅(18分)、川崎まで9駅(22分)と、東京方面・神奈川方面どちらにもバランスよくアクセスしやすいという。
また、5位「川崎大師」、6位「鈴木町」「港町」(同率)、9位「小島新田」と、京急大師線からは7駅中4駅がランクインした。
千葉県の1位「市川真間」は前年度比183.1%と、千葉県内では大きく問合せ件数を伸ばした。徒歩圏内にはJR総武本線の快速停車駅「市川」があるため、東京まで5駅(20分)、秋葉原まで8駅(23分)、品川まで7駅(29分)など都心の主要駅へアクセスがしやすい。
千葉編では、2位「みどり台」、3位「稲毛海岸」、5位「千葉寺」、7位「千葉みなと」、9位「大森台」、10位「姉ヶ崎」など、千葉県の大型ターミナル駅「千葉」や千葉に隣接する「京成千葉」へアクセスしやすい駅が多くランクインしている。
埼玉県の1位「北朝霞」は東武東上線の朝霞台と隣接している駅。池袋まで4駅(22分)、川越まで3駅(14分)で行くことができる。
埼玉編では、複数路線が利用可能な駅の近隣駅が多くランクインしている。大宮付近では3位「指扇」と8位「東大宮」、所沢付近では6位「航空公園」と10位「小手指」、川越付近では7位「的場」、東川口付近では2位「浦和美園」がランクインした。
5位「高坂」は大東文化大学の最寄り駅で、東京編の「中央大学・明星大学」同様、こちらも2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、リモート授業から通学に変更となったことが影響していると同社は推察した。