蛇口を○○しないで! クラシアンの注意に「これはやりがち」

ある日突然、キッチン、洗面所、トイレ、風呂場などで水回りのトラブルに見舞われることがあるでしょう。
では、家庭で起こる水のトラブルとはどんなものが多いのかが気になりますよね。
水回りのプロである、株式会社クラシアン(以下、クラシアン)に取材しました。
水のトラブルに見舞われた家庭にすぐに駆けつけるというサービスを行う、クラシアン。
ひと口に「水のトラブル」といってもその内容は多岐に渡るため、特に多いものを聞きました。
1.詰まりのトラブル:キッチン、トイレ、バスなどで水が流れず、詰まる。
2.トイレの水漏れのトラブル:便器の中に水漏れする、便器の外に水漏れするというケースがある。
3.蛇口で起こるトラブル。
まず、『1』の詰まりは、配管へ水が流れていかない、排出されないというトラブル。
クラシアンによると、一戸建ての場合には、キッチンやトイレで多く起こるとのことです。
キッチンの場合は、油汚れや食べかすなどが排水パイプ内部に付着して、水の通りが悪くなって起こります。
トイレの場合は、想定以上の紙の使用やレバー操作の間違いなどが原因になることもあるそうです。
最近のトイレは水が少なくてもダブルで5m、シングルで10mの紙を流せるという節水機能を追求しているとのこと。その代わりに、機能的な遊びの部分が少なくなり、うまく流せないことが起こるそうです。
「通常の使用では問題ありませんが、普段よりも便や紙が多い場合は2回に分けて流すなどの工夫が必要」との指摘がありました。
※写真はイメージ
トイレの水漏れには、便器の中に水漏れすると、便器の外に水漏れするという2パターンがあります。
前者では、タンクから水がちょろちょろと便器の中に流れ、いわば少しずつ常に水が使用されている状態。そのため、月の水道の使用料が高額になって慌てるといったことが起こりがちです。
後者は便器の外に水が漏れるので、トイレの床に水がたまるなど、漏水状態になります。隣室や下の階へ水が漏れ出る恐れもあるので、早急に対処しなければなりません。
トイレの水漏れは、温水洗浄機能付き便座を備えたトイレで起こることが多いとのこと。
なぜなら、洗浄機能や便座を温める機能のほか、『快適』『清潔』『節電』など複数の機能を管理するための仕組みも複雑だからです。
ほかにも、水をためておくタンクと便器をつなぐ部分、あるいはタンクの内部で何か問題が起こって、外に水漏れするというケースが多いとのこと。
水漏れが起こったら、どこで発生しているのかを確認し、その部位にあった対処法が必要です。
クラシアンによれば「蛇口で起こるトラブルは、蛇口の先端から水がポタポタ落ちて止まらない、水が出っ放しになる、水が出ない、お湯にならない」といった相談があるとのこと。
多いのは「蛇口からポタポタと水が落ち、止まらない」というケース。少量の水が出しっぱなしになるわけです。
これは蛇口の中のコマと呼ばれる、先端にパッキンが付いている部品に原因があると疑われます。
ハンドル式のひねるタイプの蛇口を力いっぱい締めると、コマのパッキン部分がすり減ってしまうとのこと。
また、上下に動かすレバー式の蛇口も、操作が早すぎたり、強すぎたりすると、中に入っている樹脂製のカートリッジが破損する恐れが…。
これにより水漏れが発生するかもしれないそうです。
※写真はイメージ
最後に、水のトラブルについてのアドバイスをお願いしました。
ハンドル式もレバー式も、蛇口を開け閉めする際にはゆっくり行いましょう。
コマやカートリッジがすり減ると、それが水漏れの原因になります。実際に水漏れが起こった際にも、ぎゅっと力いっぱい締めるのは逆効果になる可能性があります。
コマやカートリッジを交換するのが最適な解決法なのです。
また、配管の掃除を行いましょう。特にキッチンの排水パイプは食べかす、油汚れなどが付きやすく、そのため内部が細くなって水が流れないということが起こりがち。
定期的に市販のパイプクリーナー剤などを用いて掃除するのがおすすめです。
シンクに食べかすをできるだけ流さないようにしたり、油分が流れやすくなるよう、人肌程度のお湯で食器洗いをしたりするのも有効だそうです。
また、「マンションでは1年に1回高圧洗浄機にて配管の清掃をしていますが、戸建ての住宅でも数年に一度は配管の清掃を検討をおすすめします」とのこと。
水のトラブルは自力で解決するのは困難なので、すぐに専門業者に助けを求めましょう。
[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]