印西市長選告示 過去最多6人名乗り 現新、舌戦スタート 21日投開票

任期満了に伴う印西市長選が14日告示され、現職と新人5人の計6人がいずれも無所属で立候補を届け出た。候補者数は合併前の2004年(新人5人)を上回り最多を更新。企業や子育て世帯を呼び込み税収・人口とも伸長する一方、中心地区の千葉ニュータウン(NT)での学校の過密化、人口減に悩む在来地区との「二極化」などの難題もあり、現市政の3期12年への評価が主な争点になりそうだ。各陣営とも激しい票の奪い合いが予想されるNTで「第一声」「出陣式」を行い、7日間の舌戦をスタートさせた。投開票は21日。
立候補したのは届け出順に、4選を目指す板倉正直氏(77)、いずれも新人で元県議の大崎雄介氏(43)、元市議の中沢俊介氏(57)、元市議の松本有利子氏(39)、元市議の野崎崇正氏(29)、会社代表の藤代健吾氏(39)。
板倉氏は「市民の望みを聴く耳を持ち、勇気を持って実行する」との姿勢で北総線運賃大幅値下げなどの実績を重ねたと強調。原小学校の分離新設で土地取得へ交渉入りしたと述べた。
大崎氏は、NTエリアで生活する現役世代という当事者意識を強調し「NTの成長こそが市全体の発展につながる」と説明。「伸びゆくエリアの課題と未来に取り組む」と力を込めた。
16年に続き挑戦する中沢氏は「税収増の恩恵を確実に届ける」とし、物価高対策も兼ね給付と減税に着手すると強調。「中長期的視点も大切だが、目の前の生活から解決を」と訴えた。
松本氏は、防災や子育てなど各種施策で現市政に消極的な面があったとし「行政は諦めてはいけない。トップに立ち市政を変えて、全市民に寄り添って発展させたい」と声をからした。
「完全無所属」を掲げる野崎氏は「誰よりも身近で信頼できる存在であり続けたい」と熱を込める。「市民の声が届いていない。役所が変われば暮らしも変えられる」と支持を求めた。
藤代氏は、身を置いてきた民間の立場からの地域支援には限界があったとし「印西には圧倒的な可能性がある。市民と世界モデルの街をつくれると確信している」と声を振り絞った。
市長選と同日程の市議補選(欠員3)も告示され、6人が立候補を届け出た。
投票は21日午前7時から午後8時まで市内23カ所であり、同9時から松山下公園総合体育館で即日開票される。期日前投票は20日まで、市役所や商業施設など5カ所で受け付ける。
同市の今月13日現在の選挙人名簿登録者数は8万7365人(男4万3008人、女4万4357人)。