新潟県三条市で、妻を包丁で刺した７２歳の男が殺人未遂で現行犯逮捕されました。４１歳の息子も刺され、死亡しているほか、容疑者の男にも刺し傷があったことから、警察は無理心中も視野に捜査を続けています。
【記者リポート】
「事件が起きた三条市の住宅。妻と息子は男に刺され、玄関付近に倒れていたということです」
３月１４日午前５時半ごろ、三条市島潟の住宅で妻の腹部を包丁で刺し、殺害しようとした阿久津正美容疑者（７２）が現行犯逮捕されました。
消防に通報があったのは、午前５時４０分ごろ。
「夫から刺された」と通報を受けた消防と警察が臨場すると、玄関付近に阿久津容疑者の７０代の妻が横たわっていたほか、息子の嘉樹さん（４１）も胸や腹を刺され、意識不明の状態で見つかりました。
妻は意識があり、命に別条はありませんでしたが、嘉樹さんは搬送先の病院で死亡が確認されました。
包丁を持ったまま、別の部屋であお向けに横たわっていたという阿久津容疑者。警察官に対し…
【阿久津正美 容疑者】
「妻と息子を刺した」
早朝に起きた事件に、近くに住む人からも驚きの声が聞かれました。
【近くに住む人】
「まさか、一番そんなことをしなさそうな人だと思った。さっき聞いて、ショックだった」
【近くに住む人】
「まじめでおとなしい、人に迷惑をかけないような人だった。家族の中でトラブルがあったのか分からないけども、最近、全然変わったことはなくて、普通にしていた」
また、阿久津容疑者の親戚は…
【阿久津容疑者の親戚】
「奥さんは体調が悪いし、自分（阿久津容疑者）も体調がよくなかった。介護に疲れたのかね。たぶん、そうだろうな」
阿久津容疑者の胸や腹にも自身で刺したとみられる傷があり、警察は阿久津容疑者が無理心中を図ったとみて、殺人容疑も視野に捜査を進める方針です。