市長が違法状態の建物放置…“政治団体の事務所”を設置認められていない市街化調整区域に「自分の認識不足」

愛知県岡崎市の中根康浩市長が代表を務める政治団体の事務所だった建物が、違法な状態で長年放置されていることが分かりました。中根市長は16日、会見を開き謝罪しました。中根市長:「自分の認識違いで違法状態が一定期間続いてしまったことについては、市民の皆さま方にお詫びを申し上げなければならない。速やかにこの状況は改善しなければならない」
16日朝、「自身の認識違い」と謝罪した岡崎市の中根康浩市長。(リポート)「あちらにあるプレハブの建物、実は違法な状態で建てられている建物なんです」 中根市長が代表を務める政治団体「中根康浩を育てる会」の元事務所が建つ場所。実は公共施設など生活に必要な施設を除いて、原則建物を建ててはいけない「市街化調整区域」で、本来政治団体の事務所は設置が認められていません。
事務所の設置は2008年。なぜ市長の立場でありながらルールを破ったのでしょうか。中根市長:「ゴルフの練習場等をやって営業活動をしていたのを見ておりましたので。父親から『ここは開発許可を取っているから使ってもいい』というようなことを聞いていましたので、これは大変な私の認識違いでありました」 市長によると、市街化調整区域であることは知っていたものの、元は親族がゴルフの練習場として使っていた土地を引き継いだため、事務所が設置できないという認識は無かったといいます。 岡崎市は2020年に当選した中根市長に対し、2021年には建物の解体などを求め行政指導を実施しました。しかし、業者との交渉に時間がかかっていることなどを理由に、現在も放置されたままです。 行政のトップが、長年「違法状態」を放置していたことに岡崎市民は…。岡崎市民:「そんなことないと思いますけどね、岡崎市のトップの人が。その状況が分からなかったって、そんな人にトップを任せられない」別の岡崎市民:「建てちゃダメっていま分かって、今後どうしていくかが大事なのかな」 中根市長は2月、今後2カ月以内には建物を撤去するなどとした計画を市に提出。市長給与の一部返上も検討しているとしています。