作家の大崎善生さんが死去 66歳 「聖の青春」など将棋ノンフィクションで活躍

ノンフィクション「聖(さとし)の青春」などで知られる作家の大崎善生(おおさき・よしお)さんが3日、東京都武蔵野市内の自宅で死去した。66歳。警視庁が確認した。
大崎さんは札幌市出身。大学卒業後、雑誌「将棋マガジン」の編集者として日本将棋連盟に勤めた。2000年に早世した天才棋士・村山聖さんの生涯を描いた「聖の青春」で作家デビュー。同作は新潮学芸賞を受賞し、映画化、漫画化された。昨年11月、藤井聡太7冠の第64期王位就位式の席上で、2年前から咽頭がんを患い、声帯を摘出したと公表。妻の高橋和女流三段が代読した祝辞では藤井七冠に「病院では患者たちがあなたの棋譜を楽しみ、どんなに苦しく追い詰められた状況でも、ニュースは常に明るい話題になった。多くの希望や誇り、生きる喜びのようなものを与えられました」とのメッセージを送っていた。