介護施設の費用はいくらかかる? – 「介護付き有料」「住宅型有料」「サ高住」「グループホーム」の費用相場を調査

クーリエは3月15日、「老人ホームの費用相場」に関する調査結果を発表した。調査は、同社運営の老人ホーム検索サイト「みんなの介護」に掲載されている5万1,861件の介護施設のデータから、「入居一時金」および「月額利用料」のデータを集計した。

「介護付き有料老人ホーム」の費用は、入居一時金は「なし」または「0円~10万円」と低く抑えられる施設が多いものの、一方で「1,000万円以上」に設定している施設も一定数見受けられる。

月額利用料は「16~18万円」が最も多く、次いで「18~20万円」、「20~22万円」と続き、上位20%と下位20%を除いた相場で見ると、入居一時金が「0~1,380万円」、月額利用料が「16.8~35.4万円」という結果に。見方を変えると、介護付き有料老人ホームのうち2割は月額利用料16.8万円以下であることから、年金支給額に近い金額で入居できる施設も少なくないと言える結果となった。

「住宅型有料老人ホーム」の費用については、入居一時金は「0円~10万円」が最も多く、「1,000万円以上」の施設はかなり少ない。また、月額利用料は「10~12万円」が多く、次いで「12~14万円」、「8~10万円」と続いう結果に。「自立」「要支援」など比較的要介護度が低い方を対象としているため、「介護付き有料老人ホーム」と比べて費用を抑えられるよう。

なお、上位・下位各20%を除いた相場は、入居一時金が0~380万円、月額利用料が10.0~24.6万円。

「サービス付き高齢者向け住宅」の費用をみると、月額利用料は「住宅型有料老人ホーム」と同程度ですが、入居一時金は10万円前後が多く、かなり低めの設定に。特に「100万円以上」に設定されている施設はわずか。

この差は、「サービス付き高齢者向け住宅」は一般的な賃貸住宅と同じ「賃貸借契約」なのに対し、「住宅型有料老人ホーム」は終身利用権を得る「利用権方式」という契約方式の違いによるという。

なお、上位・下位各20%を除いた相場は、入居一時金が0~27万円、月額利用料が12.5~23.5万円となっている。

「グループホーム」の場合では、入居一時金は最も多いのが「0~10万円」、次いで「なし」、「10~20万円」となっており、月額利用料も「10~12万円」「12~14万円」に集中するなど、低額に設定している施設が多い。

なお、上位・下位各20%を除いた相場で見ると、入居一時金が0~16万円、月額利用料は9.6~14.6万円と、年金支給額だけで支払っていくことが可能な施設が比較的多いことがわかった。