”令和のコメ騒動”生産者側にも届く“コメ不足”の声…JAは農家への“仮渡し金”大幅増額 新米高騰も農家の収入増へ

去年の記録的な猛暑による収量減少や離農者の増加などによって全国的に発生しているコメ不足。新潟県村上市の生産者側にもこうしたコメ不足の声が届くなか、生産者はまもなく迎える新米の季節を待っていてほしいと話します。
【記者リポート】「村上市の田んぼに来ています。今年は程よく雨も降ったことから稲穂の実りは順調だといいます。一方で、今年のコメ不足の声は生産者側にも届いています」コメの集荷業者と契約して数量などを調整してコメ作りをしている神林カントリー農園には契約している業者以外からも問い合わせが相次いでいるといいます。【神林カントリー農園 高橋 俊之取締役】「春の時点でウチの方にもコメありませんか?っていう連絡がいっぱい来てた。春の時点でそういうこと言っているからコメが不足しているんだなっていうのは春には感じました」
コメ不足が深刻化する一方で、需要の高まりや肥料や農薬の高騰による生産コストの増加を受け、JAがコメの出荷時に農家に前持って支払う仮渡金が大幅に引き上げられたことが分かりました。JAえちご上越では、コシヒカリの一等米で1俵当たり1万7300円。去年に比べて3200円増額。これにより、新米の価格も高騰する見通しですが、コメ農家にとっては、収入の増加につながります。【神林カントリー農園 高橋 俊之取締役】「去年より3000円上がるってことで、嬉しいが1番」
高橋さんはコメの価格が上がることでコメ離れを懸念しますが、まもなく新米の季節を迎えることから消費者にはこの新米を楽しみにしてほしいと話します。【神林カントリー農園 高橋 俊之取締役】「ウチは来週から早生品種から刈りだすので、ほんともう少し。春からずっと頑張ってきたので自分たちで作ったお米はおいしいって言って食べてもらうのが1番」JAによりますと、県内では今後、コシヒカリの新米も市場に出回ることからコメ不足は来月中旬には解消される見通しだということです。