小学校の入学をひかえた3月。
多くの子供たちは、新1年生になることに、期待に胸をふくらませていることでしょう。
しかしその一方で、慣れ親しんだ幼稚園や保育園を卒園し、大好きな友達と離れることのさびしさや、小学校への不安を抱える子供もいます。
※写真はイメージ
4月から新1年生になる、筆者の息子も2月が終わる頃から「小学校へは行きたくない」「みんなとお別れしたくない」といった言葉をたびたび口にするようになりました。
その度に「小学校でもいい友達ができるよ」「心配ごとがあったら、いつでも話していいんだからね」などとなだめていましたが、本音では筆者自身も生活が大きく変わることに不安を抱いており、それが漏れ伝わってしまっていたかもしれません。
そんなある日、園から帰ってきた息子が「小学校の人からもらった」と嬉しそうに『贈り物』を見せてくれたのです。
手作りの封筒のようなものの中には、折り紙で折られた、かわいらしい船やお花がたくさん入っていました。
裏を見てみると…。
「くるのをたのしみにしているよ」
『先輩』からの素敵なメッセージを見て、思わずうるっときてしまった筆者。
息子に「小学校のお友達、優しいね」と声をかけると、ちょっぴり照れた様子でこんな言葉を返してきました。
「やっぱり、小学校も行ってみたい」
新たな場所に踏み出す時、そこで自分が受け入れてもらえるのかというのは、大人になっても心配になることです。
「来るのを楽しみにしているよ」というひと言で、息子の気持ちは少し軽くなった様子。手紙をくれた見知らぬ小学生に、心から感謝をしました。
言葉が持つ力というのは、偉大ですね。
[文・構成/grape編集部]