「働きがいのある会社」に関する調査・分析をうGreat Place to Work Institute Japan(以下、GPTW)はこのほど、2023年版本における「働きがいのある会社」性ランキング記者発表会を開催した。ランキングはこちらの記事で紹介している。
記者発表では、今回のランキング選出企業の傾向分析を解説。それによると、「働きがい」に関する調査設問60問のうち、9割近い87%(52問)の設問で男性の方が女性よりスコアが高い結果となった。男女差が特に大きい設問は、「私の仕事には特別な意味がある」(男女差8.8ポイント)、「性別に関係なく正当に扱われている」(同5.7ポイント)など、仕事・会社への「誇り」と「公正」に関するものが上位を占めた。
GPTWでは「『働きがい』には男女差が存在し、男性の方が女性よりも『働きがい』を感じていることがわかる」と分析している。
女性管理職比率別に働きがいスコアをみると、比率高群では73.9%、比率中群では72.0%、比率低群では66.0%と、女性管理職の比率が高い職場ほど働きがいのスコアも高いことが判明。また女性管理職の比率が高い職場の方が働きがいのスコアも高いという傾向は、女性・男性の両方にみられた。
女性管理職比率別に男女差が顕著な設問をみたところ、「仕事への誇り(私の仕事には特別な意味がある)」(男女差5~10ポイント)、「昇進昇格(昇進すべき人が昇進している)」(同2~4ポイント)、「性別に関係なく正当に扱われている」(同3~7ポイント)がトップ3となった。
GPTWは「仕事の誇りに男女差が大きいことは、女性が担う職種・ポジションの影響があると考えられる。また、昇進昇格の認識ギャップや性別に関係のない正当な扱いが不十分であることも、男女賃金格差の一因となっている」と推察している。