名古屋城天守閣の木造復元に向け、名古屋市は「整備基本計画」の3月中の取りまとめを目指して来ましたが、専門家の了承が得られていない項目があり、計画全体の取りまとめは4月以降に持ち越されました。
名古屋市は24日、名古屋城天守閣の木造復元についての有識者会議で、文化庁に提出する整備基本計画の検討結果を報告しました。
出席した文化庁の担当者は「保留事項はあるが、木造復元を進めるにあたっての取りまとめができた」と評価しましたが、石垣の保存方針はこれまでに専門家の部会で了承を得られず、4月以降に改めて議論することになっているため、計画全体の取りまとめとはなりませんでした。
また市は、バリアフリー対応のため、地下1階から地上1階までの昇降機を設置する案などを示しましたが、有識者からは昇降機を2階以上に延伸することを検討してほしいといった意見が出ました。
名古屋市は、木造復元を最短で2032年度に完成させる見通しを示した際、整備基本計画を3月中に取りまとめるとしていましたが、一部が持ち越しとなったことで今後のスケジュールに影響が及ぶ可能性があります。
河村市長は「数か月のうちにまとめて私が文化庁に持っていく」としています。