修了式直後に女子児童死亡「私の日常は大きく変わりました」 “赤信号無視”わき見運転の車にひかれ…悲劇から1年で父親コメント【全文】名古屋・瑞穂区

去年3月、名古屋市瑞穂区の交差点で、修了式の後で下校していた女子児童2人が、赤信号で交差点に入って来た車にはねられ、当時9歳の女子児童が死亡、当時10歳の女子児童が大けがをしました。
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車を運転していた男は、赤信号で交差点に進入していて、去年11月、名古屋地裁は男に対して、求刑を上回る「禁錮5年」の判決を言い渡しています。裁判で、検察側は「爪を捨てようとして、およそ8.8秒間もわき見運転した」などとして禁錮4年6か月を求刑していましたが、名古屋地裁は「事故の結果が被害者らに与えた影響などが検察側の求刑に十分に反映されていると言えない」として、求刑を上回る判決を下しました。
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事故から1年となる24日、死亡した女子児童(当時9歳)の父親が、今の心境をつづった書面を公表しました。
<死亡した女子児童の父親コメント>娘との別れから、たくさんの日が過ぎました。この度、事件のあった交差点に追悼の場が設けられることを知りました。地域の方々のご厚情に深く感謝を申し上げます。この機会が、同様の悲しい事故が二度と起こらないように、啓発につながっていくことを願っています。
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私の朝は、娘の仏前に手を合わせ、 心を落ち着かせることから始まります。四十九日が経ったある日に、 ある方から 「あなたのお嬢さんが、 家族のことを思って食べさせてくれているのよ」と教えてもらいました。以来、娘への感謝と娘からの「ありがとう」を期待しながら、 お膳を作り続けています。

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私の日常は大きく変わりました。以前は当たり前にできていたことが、 感情をコントロールすることが、難しくなりました。人とのコミュニケーションが上手く取れず、思考や判断力も低下しています。 とてもつらく、もどかしい日々が続いています。それでも、私は生きています。娘のことを想い、流れる時を静かに刻むことが、今の私にできる精一杯の生き方だと感じています。
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子供たちが身勝手な大人の犠牲になる事件の数に、憤りを感じています。「子供たちが、笑顔で健やかに成長すること」、 「大人たちは、子供たちを慈しみ、 安心を与える存在であること」、「全ての人々が、毎日を大切に、清く、正しく過ごすこと」を願っています。そして、学校に通う子供たちの「行ってきます」、「ただいま」の声が心地よく響く、当たり前の社会が、いつまでも続くことを切に願っています。
「娘のことを想う時間」を大切にしたいと思っています。引き続き、被害者の実名を使わず、私達のプライバシーにも配慮していただけるよう、お願い申し上げます。
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2023年3月24日 本日のお膳あの日、娘が帰ってきたら食べるはずだった 「焼きそば」と週末に一緒に作るはずだった「サツマイモ入りのぜんざい」 を作りました。