ロシア軍の装甲車に「戦車砲弾」が直撃 緊迫の映像をウクライナが公開 危機迫る東部の要衝

ロシア軍の進撃の代償は大きいようです。
ウクライナ国防省は2024年9月2日、東部ドネツク州のポクロウシク方面で、ロシア軍の兵員輸送車に戦車砲弾が直撃する瞬間を捉えた映像を公開しました。
ロシア軍の装甲車に「戦車砲弾」が直撃 緊迫の映像をウクライナ…の画像はこちら >>ウクライナ軍に鹵獲(ろかく)されたロシア軍のBTR-82装甲兵員輸送車(画像:ウクライナ国防省)。
ポクロウシクは、ウクライナ軍の兵站輸送で重要な役割を担っている要衝です。まだウクライナ軍が保持しているものの、ロシア軍は同地の完全占領を目指し、兵力を集中して攻勢に出ており、危機的な状況にあります。
映像では、鉄道橋の下にいたロシア軍のBTR-82兵員輸送車とみられる車両がバックした瞬間、砲弾が命中。すさまじい黒煙が立ち上っています。砲弾の命中後、車内から脱出する兵士も確認できます。ロシア軍は大きな損害を出しながら進んでいるようです。
ポクロウシクをめぐる戦いについて、イギリス国防省は9月1日、ロシア軍が市街地の端から10km以内に迫ってきていると指摘。ここがロシア軍に制圧された場合、チャシウ・ヤールやヴフレダルといった街の間に位置する拠点へ迅速に補給を行うことが困難になる可能性が高いと分析しています。
ただ、ロシア軍の能力にも限界があるようで、ポクロウシク方面以外の戦線では攻勢がはかどっておらず、重大な変化は見られないとの見解も示しています。
ロシア軍はこれまで、限られた戦術的前進と引き換えに大きな損害を被ってきましたが、ウクライナ東部の戦いは正念場を迎えているようです。