山武郡市広域行政組合は６日までに、同組合が運営し初期の急病患者を年中無休で診療する「山武郡市急病診療所」（東金市堀上）で、１９９８年４月の開設当初から、平日の診療費算定の際、時間外加算を誤って適用していたと発表した。診療録が残る２０１９年４月１日～今年８月２２日の診療約３４００件、算定誤り分計約２９０万円を返還対象とし、患者や医療保険事業者へ返還する。
同組合によると、時間外加算は初診が診療報酬８５点（８５０円）、再診が同６５点（６５０円）。同診療所が現在掲げる診療時間は午後８～１０時。国の基準では時間外加算の対象時間は午前８時前と午後６時以降だが、医療機関が掲げる診療時間内で平常の診療を行う場合は時間外加算の対象とならない。しかし、同診療所は誤って平日の診療費算定で時間外加算を適用した。
内部事務処理の見直し検討のため、関係法令を確認したところ、今回の算定誤りが発覚した。患者への返還額は自己負担割合が３割の場合、初診１回あたり２５０円ほどになる。