有給休暇の午後をお徳に過ごす方法 「15時30分」夕食開始が重要ポイント

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「今日の夕ご飯は15時30分に外へ食べにいこう!」
経済学に詳しい鈴木家では、ある特定の日には家族間の常識のようにこの言葉が交わされます。それは平日が有給休暇で休日になって、ゆっくりと起床して遅めの朝ごはんを楽しんだ日の午後です。
働き方改革が叫ばれるようになった昨今、人事部が目をひからせて強制的に有給休暇をとらされる職場も増えてきました。そこで平日なのに会社に行かなくてもいい日が増えています。
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そんな日、何が一番贅沢かというと当然のことながら朝寝坊。いつもは7時前に鳴る目覚ましもこの日だけは9時半に鳴る設定です。
「え?どうせだったら午前中いっぱい寝ていればいいのに」
と思うあなたは甘い。ビジネスの世界には本音と建て前がせめぎ合っているものです。有給休暇を取っている日の朝にもし緊急連絡のメールが来ていてそれに気づかなければどんなに恐ろしいことが起きることか! それを知っているできるデキるビジネスパーソンは、どうとでも言い訳ができる始業後30分のタイミングに目覚まし時計を設定するのです。
さて、朝起きて何も問題がおきていなければ、リラックスしながら遅めの朝ごはんを食べましょう。おいしいコーヒーを淹れて、香ばしくトーストを焼き、卵とソーセージにサラダもちょっと添えてブランチを楽しむわけです。
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そして食器を片付けて時計を見るとだいたい11時くらい。つまりこういった日はランチを食べる時間がずれてしまうんですよね。もともとブレックファーストとランチを一緒にするからブランチというわけです。そこで問題になるのがその次の「ディナー兼ランチは何時に食べるのか?」という大問題。ディランチとでも言いましょうか。
そこで経済評論家が選ぶ選択肢が「遅い時間帯までランチをやっているお店に出かける」というコースです。
そもそも外食するときは同じお店でもディナーよりもランチの方がお得なお店ってたくさんありますよね。飲食店を経営しているとディナーだけでは不動産の賃料がまかなえないためにお昼も営業をするのですが、社会の習慣からこのお昼のランチ代の相場はそれほど高くはありません。それで多くのお店ではランチはとてもお得な価格に設定されているものなのです。
さてここにもうひとつ別の経済学の知識が加わります。ランチタイムを過ぎた2時から5時の間はお客さんが極端に減るのです。それは当然で、ほとんどの人が一日三食、お昼にランチ、夜にディナーを食べるわけですからその間の時間は飲食店はヒマになります。これを専門用語でアイドルタイムといいます。
そこで多くのお店ではお得なランチメニューの営業時間帯をたとえば11時から16時までといった具合にお昼を過ぎたあと、アイドルタイムの終わりまで伸ばしたりするのです。さらには17時から18時30分まで、夜のアイドルタイムではハッピーアワーとしてアルコールが激安で提供されるお店もあります。この時間帯を最初から狙うのです。

15時30分に訪店して、お得なランチメニューのボリュームの多いコースで早めの夕食を楽しみ、アルコールが好きな方なら17時を過ぎたタイミングでビールを一杯追加で注文してハッピーアワーも一緒に楽しむ。この技が使えるのは基本的には平日です。せっかくの有給休暇の一日ですからこんなプランで過ごしてみてはどうでしょうか?

Sirabeeでは、戦略コンサルタントの鈴木貴博(すずきたかひろ)さんの連載コラム【得する経済学】を公開しています。街角で見かけるお得な商品が「なぜお得なのか?」を毎回経済理論で解説する連載です。
今週は、平日に有給休暇を取った日に使える「ランチメニューのお得な利用法」についての解説でした。