名古屋城天守閣の木造復元計画をめぐり、解体を含めた全体の計画案が取りまとめられました。しかし、重要な課題は残ったままで実現への道筋は不透明です。
名古屋城天守閣の木造復元計画はどうなる? 「石垣の保存とバリ…の画像はこちら >>
名古屋城天守閣の木造復元計画。河村市長肝いりの一大事業で、当初は2020年に完成予定でした。
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5年前、取り壊しに向けて閉鎖された天守閣。本来であれば既に完成しているはずですが、実際は工事の見通しすら立たず、現在見込まれている完成時期は最短で9年後の2032年度です。そのワケは…。
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(千田嘉博委員)「史跡として当然すべき調査、内容の検討。工事の中で、どう保全するか。いずれも名古屋市は十分行っていない」
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立ちはだかるのが、この石垣。国宝だった天守閣は太平洋戦争の空襲で焼け落ちましたが石垣は元のままで、史跡価値が高いのです。この保存方法を巡り、有識者会議で議論を重ねてきましたが、対応が十分でないと、足踏みしたまま。
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そして、工事が遅れている、もう一つのワケが「バリアフリー問題」です。
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バリアフリー対応を巡り、障害者団体と忠実な復元にこだわる河村市長とで激しく対立。市は2022年12月、柱や「はり」を傷つけない策として地下1階から地上1階までの昇降機を設置する案を示しましたが…。
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「市長なら誰もが暮らしやすい社会を目指すよう発信してほしい」
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上層階への設置などを巡り議論は平行線をたどり、結論は先送りに。名古屋市は3月24日に有識者会議を開き、木造復元計画の全体像を示した計画案が取りまとめられましたが、2つの大きな課題は残ったままです。
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(名古屋市 河村たかし市長)「市民からすれば少しでも早く名古屋の宝を作ってくれないかと」
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今なお残る石垣の保存方法とバリアフリーの課題。議論は4月以降も続きます。