能登豪雨の被災地は土砂災害に注意 8日まで断続的に雨が強まる…の画像はこちら >>
北陸地方では、この先1週間は雨の降る日が多いでしょう。特に、4日(金)と、7日(月)~8日(火)は、一時的に雨脚が強まりそうです。能登豪雨の被災地では、豪雨により地盤が緩んでいる場所もあるため、少しの雨でも土砂災害などに警戒が必要です。来週後半は日本海の高気圧に覆われて、雲が多めながら晴れ間の広がる日が多くなりそうです。
2週間天気前半 秋雨前線の影響を受ける日が多い
2週間天気の前半(9日(水)まで)は、北陸付近は秋雨前線の影響を受けやすいでしょう。日本の南海上の太平洋高気圧がこの時期としては依然として勢力が強く、北側の秋の空気を持った高気圧は大陸から北日本を移動する傾向です。このため、西日本や東日本は秋雨前線の影響を受けやすい状態がしばらく続くとみられます。
4日は前線が南下 一時的に雨脚が強まる
3日(木)は、はじめは前線が本州の南岸に停滞しますが、前線上の低気圧が西日本から北陸の沖合を北上するでしょう。この段階では、北陸地方では雨は降りますが、低気圧が北陸の沖合を進むため、特段の強い雨はないでしょう。ただ、4日(金)になると、日本海まで北上した前線が南下してくるでしょう。前線に向かって台風18号周辺の暖かく湿った空気や太平洋高気圧の縁を廻る暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発となります。このため、前線通過時を中心に一時的に雨脚が強まるでしょう。9月21日の能登豪雨の被災地でも一時的に雨脚が強まりそうです。豪雨や1月1日の能登半島地震の影響で地盤が緩んでいる所もあり、少ない雨量でも土砂災害に注意が必要です。
7日~8日は台風18号由来の暖かく湿った空気が流入か
台風18号は、4日(金)にかけて台湾付近を進んで次第に勢力を落とし、5日(土)には熱帯低気圧に変わるでしょう。その後は東シナ海で不明瞭となる見込みです。ただ、台風18号の持つ熱帯の暖かく湿った空気そのものは残り、東シナ海を廻って7日(月)~8日(火)にかけて、本州付近に流れ込む可能性があります。現段階では、本州の南岸に停滞する秋雨前線の活動が活発化して北陸付近に流れ込む予想です。このため、7日(月)~8日(火)は再び雨脚が強まる可能性があります。台風18号の動向や前線の位置次第では強い雨雲の位置や発達の程度が変わる可能性がありますので、今後の情報に注意して下さい。
能登豪雨被災地では土砂災害に注意 前兆現象に気づいたら速やかに避難を
能登豪雨の被災地では豪雨によって地盤が緩んでいる所があるため、普段より少ない雨量でも土砂災害が発生する可能性があります。また、令和6年能登半島地震の影響により地盤の緩んでいる所もあります。土砂災害は、雨が弱まったり止んだりした後でも発生することがあります。以下の「土砂災害の前兆現象」を見かけた場合は、速やかにその場から離れるようにしてください。【土砂災害の前兆現象】1.地面に亀裂や段差が生じる、木が傾いたり、地面が揺れる2.斜面から物音がする、何かが落ちてくる、土臭い臭いがする3.湧き水が急に止まる4.水が吹き出したり浸みだしたりするその他、川の水位が急に低下したり、木が流れてきた場合や地鳴りなどがする
2週間天気後半 雲が多めながら晴れ間の出る日が多い
2週間天気の後半(10日(木)~15日(火)まで)は、10日(木)は、秋雨前線上の本州の南岸を低気圧が進むため、広く雨が降るでしょう。低気圧が発達して北寄りの風が強まる可能性があります。その後は、日本海の高気圧に覆われやすくなるため、北陸地方では、雲が多めながらも晴れ間も広がる日が多くなるでしょう。最高気温・最低気温はともに、この時期としては高く、金沢や福井を中心に最高気温が25℃以上の夏日となる日もありそうです。能登豪雨の被災地で復旧作業に当たっている方は、日中はまだ体を動かすと汗ばむ陽気が続きますので、水分補給やこまめな休憩を意識した方が良さそうです。また、降水がない日が続くと、土砂災害や浸水被害のあった所では泥が乾燥し、土埃が飛散するおそれがあるため、マスクやゴーグルなどで、対策をしましょう。