カゴメは10月1日、植物由来食品を展開する2foodsと共同開発した新商品の第5弾となるプラントベースチーズ『Ever Cheese』(エバーチーズ)を発売した。まるでチーズのような香り、コクのある濃厚な味わいを実現。しかしコレステロールはゼロ、おまけに一般的なチーズに比べてカロリー、脂質も大幅に抑えているという。2foodsの都内2店舗(渋谷ロフト店、銀座ロフト店)では1,600円で、2foods公式オンラインショップでは1,800円で販売中だ。
○■どんな商品になっている?
『Ever Cheese』は、まるでチーズのような旨味・コク・香り・伸びにこだわった新商品。トロ～リとろける伸び、濃厚な味わいはまるでチーズそのものだが、その原材料には大豆飲料、でんぷん、食用植物性油脂、食塩、にんじん濃縮汁などを使っている。なお開発に際しては様々な原材料で試作を繰り返し、でんぷんが決め手になったという(詳細は後述)。
もちろん、市販のチーズと同様のレシピで調理できる。チーズ料理の王道といえば、濃厚な味わいの「チーズピザ」。もっと簡単に、トーストの上に乗せて焼くのも良いだろう。また、スパイシーさにまろやかさをプラスした「チーズカレー」もオススメ。
2foodsの都内2店舗でも販売するのが「エバーチーズのクロワッサングラタン」。ブロッコリー、かぼちゃなど、緑黄色野菜がふんだんに摂れるパングラタンになっている。ちなみにパンには、2foodsオリジナルの植物由来クロワッサン「2Breadクロワッサン」を1個分使用した。店頭価格はイートインが1,090円、テイクアウトが1,070円。
配合比率は特許出願中!
TWO R&Dグループの二本木ちひろ氏は「食べたときに驚きを感じてもらえるような商品を開発すべく、カゴメさんと共同研究しています。チーズのカテゴリに注目して2年半の期間をかけて完成させたのが『Ever Cheese』です」と紹介する。
開発チームがこだわったのは、チーズの伸び。餅のような粘り強さではなく、チーズ本来の伸びの再現を目指した。「でんぷんが決め手となりました。ほかの原材料との組み合わせについても、数百種類の配合パターンを試しました。独自の配合比率によって、理想的な伸びが完成したんです」。この配合比率については特許を出願している、と二本木氏。
一方で「より鮮やかな色合いを実現するために、にんじんを使用しました」と明かすのは、カゴメ 開発担当者の葛原大士氏。125年にわたり野菜を研究してきたカゴメの強みを活かせた、と胸を張る。「味わいについては、大豆飲料を使用することでチーズのボディ感、味の厚みを調整しました」。
栄養成分にも特徴がある。「チーズは美味しいけれど、カロリー、脂質が気になるのでたくさんは食べられない、という女性の方も多いのではないでしょうか。『Ever Cheese』は、一般的なチーズと比較してカロリーを約32～52%オフ、脂質も約62～71%オフ、またコレステロールはゼロとなっています。濃厚で奥深い味わいながら、しっかりとチーズの満足感を得られる商品に仕上げました」と葛原氏。
最後に二本木氏は「今回の『Ever Cheese』を通じて、プラントベースが皆さまの身近な存在になってもらえたら嬉しいです。これからも多くの皆さまに喜んでいただけるよう、商品開発に励んでいきます」とむすんだ。
近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら