【千葉魂】今日をチャンスに変える。 新体制の挑戦いざ幕開け 千葉ロッテ

時差もあり午前4時に目が覚めた。侍ジャパンで投手コーチを務め世界一に貢献した吉井理人監督は3月23日に帰国をすると翌24日にはチームのいる名古屋に合流。さっそくドラゴンズとのオープン戦の指揮を執った。
試合前円陣で一つ、選手たちに話をしたいと思っていたことがあった。それは朝早く目が覚めてしまい、たまたま目を通した新聞のコラム欄に書いてあったことを少し引用し野球に置き換えた内容だった。
「人生において、意外と取り返しのつかないことなんて、そんなにないから。ましてやプロ野球は毎日、試合がある。失敗をしても取り返すチャンスはいくらでもあるから。だから、恐れずにトライしてほしい。積極的にやってくれ」
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人はどうしても周りの目を気にしたりして失敗を恐れてしまう。失敗をするのを怖がると、挑戦をしなくなる。消極的に安全に進む方を選んでしまう。しかし、それでは新しいことはなにも生まれない。世を驚かすような大成功に至らない。そしてなによりも失敗はあとで振り返ると成功に通じる大事なことであったりする。気にしていた周りの人は、はたして自分の失敗を何年先まで覚えているだろうか。いや、1週間後でさえ忘れていることがある。自分が気にしている事なんて所詮、そんなものである。
指揮官はマリーンズの選手たちにグラウンドでは思う存分、暴れ回ってほしいと思っている。だから、早朝にたまたま、新聞のコラムに「人生において取り返しのつかないことなんてほとんどない」と書かれていた一文を見て納得し、選手たちに話をすることを決めた。失敗を恐れ萎縮するのではなく、前に一歩、踏み出してほしいという想いをオープン戦最後のカードで伝えた。

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「例えば走者一、二塁の時にダブルプレーになったっていいから、思い切ってバットを振ってほしい。3ボールからでも、どんどん打っていいし、初球から振り抜いてほしい。併殺になったらどうしようとか、3ボールや初球から打ってアウトになったらもったいないとかという発想はしないでいい」と吉井監督。
チームは3月28日に本拠地ZOZOマリンスタジアムで練習を行うと空路、福岡に入った。いよいよ3月31日に新生マリーンズの戦いが始まる。新たなマリーンズはなにも恐れない。ファンと共に前だけを見て勝利のため、歩み続ける。今日をチャンスに変える。
(千葉ロッテマリーンズ広報・梶原紀章)