会社役員ら7人を逮捕=弘道会系暴力団と関連か-競売入札妨害容疑尾中伸弘容疑者

東京都港区の雑居ビルについて、虚偽の貸室賃貸借契約書などを提出し、入札の公正を妨害したとして、警視庁組織犯罪対策4課などは12日、競売入札妨害容疑で、不動産会社社長尾中伸弘容疑者(63)=目黒区中目黒=ら7人を逮捕した。
 同課は同日午前、新宿区歌舞伎町の指定暴力団山口組弘道会傘下の福島連合事務所など約20カ所を家宅捜索。不動産会社はフロント企業だった疑いがあり、競売入札価格を引き下げるために妨害工作をしたとみて調べている。
 逮捕容疑は昨年7月から9月の間、東京地裁執行官が競売申し立てがあった港区赤坂の雑居ビルの現況調査をした際、複数の部屋について虚偽の賃貸借契約書などを提出し、入札の公正を妨害した疑い。
 同課によると、尾中容疑者らはビルのオーナーの協力の下、自らが関係する会社との間に実体のない賃貸借契約を結んだ上、さらに貸し出していた。
 暴力団の関与を示すことで入札価格の下落を狙ったとみられる。