名産地のパインの茎、軟こうなどの原薬に 沖縄・東村と製薬会社が協定 2025年9月の出荷目指す

【東】東村と医療用医薬品の製造販売するジェイドルフ製薬(滋賀県)は24日、村産パイナップルの茎の調達支援などを盛り込んだ「地域資源有効活用に関する連携協定」を結んだ。同社は、村内に新設した沖縄工場で来年5月から、パインの茎を原料に軟こうなどの原薬「ブロメライン」を作り、同9月の出荷を目指す。村は、事業説明会を開いて契約農家を募集し、年間100トンの供給体制をつくる。
村役場で24日、締結式があり、當山全伸村長とジェイドルフ製薬の内藤泰史社長が協定書を交わした。當山村長は「パインの茎はこれまで廃棄されていたが、有用資源として生まれ変わる。この取り組みが新たなパイン産業振興につながってほしい」と期待した。
内藤社長は「ブロメラインを海外輸入のみに頼るのではなく、国内調達を可能にしたい。沖縄工場が稼働することで製剤の安定供給が図れる」と意気込む。
同社は現在、ブロメラインを全て中国からの輸入に頼っている。沖縄工場で来年9月以降、年間必要量(同社)の4分の1に当たる1.25トンの生産を見込んでいる。(北部報道部・下地広也)