三菱自動車工業は新型軽自動車「デリカミニ」を発表した。軽自動車市場でも売れ筋の「スーパーハイトワゴン」に投入する三菱らしさ満載の新型車は出足好調な様子で、予約注文を取り始めた1月中旬から現在までに約9,000台の受注を獲得。同社の営業担当副社長は「発売日の5月25日までに倍の1.8万台を目指したい」と意欲を示す。
○4WD比率は約6割!
デリカミニはSUVテイストの「カッコかわいい」見た目が特徴の軽スーパーハイトワゴン。「eKクロススペース」と入れ替わる形で三菱自動車のラインアップに加わる新顔だ。その名の通り、同社の人気ミニバン「デリカ」の仲間に属する新型車で、「デリカ D:5」が「親デリカ」ならデリカミニは「子デリカ」的な立ち位置となる。
SUVテイストなのは見た目だけではない。デリカミニでは4WD車の専用装備として15インチの大径タイヤ、専用のショックアブソーバーを用意。下り坂でスピードが出過ぎないようにする機能「ヒルディセントコントロール」を備えるなど、軽らしからぬ一面を持つクルマだ。
デリカミニの予約開始は1月13日。4月5日までに約9,000台の注文が入ったという。受注の内訳としては、装備充実の「Premium」グレードを選んだユーザーが8割を超えている。4WD比率は全体の約6割だ。ボディカラーの人気TOP3は「アッシュグリーンメタリック/ブラックマイカ」(選択比率22%)、「アッシュグル」(16%)、「ホワイトパール」(13%)。
デリカミニの発表を受けて取材に応じた三菱自動車副社長(営業担当)の中村達夫さんは、「三菱らしいクルマを売れ筋の軽スーパーハイトワゴン市場に投入できて嬉しい」と語った。販売については確かな手ごたえを得ている様子で、愛知県のディーラーを視察した際には販売員から「(デリカミニは)売れないわけがない」と声を掛けられたという。発売日の5月25日までには受注台数を現在の倍である「1.8万台」(中村さん)まで持っていきたいそう。ちなみに、月間販売目標台数は2,500台だ。
報道陣からは「デリカミニは軽スーパーハイトワゴンのライバルに比べ価格帯が少し高めなのでは?」との質問も飛んだが、中村さんはデリカ D:5の下取り価格の高さを引き合いに出しつつ、デリカミニの支払いについても、ライフ全体(購入から下取りに出すまでに支払う金額)で見ればそこまで高くない水準になるのではとの見方を示した。あらかじめ下取り金額を設定し、差額をローンで支払う「残価設定ローン」も使えるようなので、実際に支払う金額がいくらになるのかについては購入前に確認してみるとよさそうだ。