楳図かずおさん自宅「まことちゃんハウス」前にファン集まり、別れ

漫画家の楳図かずおさん(うめず・かずお、本名・一雄=かずお、享年88)が10月28日に胃がんのため亡くなったことが判明して一夜明けた6日、東京・武蔵野市の自宅では多くのファンが訪れ、花やコーヒーが置かれていた。
いつも着ているシャツと同じ紅白のボーダー柄デザインのひときわ目立つ楳図さんの自宅(通称「まことちゃんハウス」)。この日、色とりどりの包装紙に包まれた多くの花束が置かれていた。高校生から60代の男女ら数十人が訪れ、ファンから愛されていたことを感じさせた。ファンは手を合わせ、自宅の写真を撮り、別れを告げた。
楳図さんの自宅前で中指と小指を曲げて「グワシ!」とポーズを決め、声を出した60代の男性は「名前と明るいキャラクターで、子どもの頃から読んでいた」と夫婦で訪問。男性の妻もファンだったといい「マルイの上からお宅が見えた。一度みたいと思ったら亡くなってしまって、お参りに来ようと。ショックで、さみしい」と声を落とした。楳図さんおなじみの紅白のボーダーシャツを着た女性の姿もあった。
「まことちゃんハウス」は2007年に「景観を損ねる」などと周辺住民から建築工事差し止め訴訟を起こされたことも。後に請求は棄却され「まことちゃんハウス」が完成した。それだけに女性も「今後はどうするんでしょうね。何かで使ってもらえたらいいけど」と話していた。