昔は珍しかった『カレーにハチミツ』も、今や隠し味の定番です。普段のカレーの隠し味に入れている、という人も多いでしょう。
このハチミツですが、カレーに入れるベストタイミングがあることを知っていますか。
ハチミツ入りのカレーを誕生させた『ハウス食品』が、そのベストタイミングを紹介しています。
※写真はイメージ
ハチミツを加えることで辛さがマイルドになることから、最後に入れるという人もいるでしょう。
ハウス食品は公式ウェブサイトで以下のように回答しています。
はちみつは、ルウを入れる前に入れてください。
ハウス食品 ーより引用
ハチミツには『アミラーゼ』というでんぷんを分解する酵素が含んでいます。
カレーのとろみは、ルウの原料となる小麦粉の『糊化(こか)』、つまり「でんぷんがのり状になる」ことによるもの。
アミラーゼはこの糊化を邪魔してしまうため、ハチミツはルウを入れる前に加えるようにしましょう。
カレーにハチミツを入れる時の手順はこちらです。
1.鍋に油を引き、具材を炒める
2.分量ぶんの水を入れ、ハチミツを加える
3.アクを取りながら、沸騰後20分以上煮込む
4.火を止めてルウを入れる
5.ルウが溶けたら火を点けて10分ほど煮込む
完成に近付いてくると味見をしたくなりますが、この時にも注意するポイントがあります。
おたまやスプーンなどに直接口を付けて、それを鍋に戻してしまうと、唾液に含まれるアミラーゼによりとろみが失われてしまいます。
味見をする時は、小皿を使うようにしましょう。
カレーに欠かせないジャガイモにも、多くのでんぷんが含まれています。
ジャガイモが煮崩れることでとろみが増すので、カレーに入れるジャガイモの品種にも注目してみましょう。
煮崩れしやすいのは『男爵いも』です。メークイン、ニシユタカは煮崩れしにくく、新じゃがも煮崩れしにくい傾向にあります。
翌日のカレーを温めてもとろみが出てこない場合は、すりおろしたジャガイモを加えてから10分ほど煮込んでみましょう。
ジャガイモのでんぷんにより、とろみが復活します。
ハチミツやジャガイモなど食材の特徴を知って、とろみのあるおいしいカレーを楽しみましょう。
[文・構成/grape編集部]