朝の駅ホーム、初見殺しすぎる電光板に目を疑う… 「間違える自信しかない」と話題

昨今はスマホアプリの「時刻表」にて電車の発車時刻を確認する人が大多数と思うが、駅にいるならばホーム・構内の電光掲示板を確認する方が手っ取り早い。
しかし以前ツイッター上では、とある駅にて誕生した「初見殺しすぎる電光掲示板」に、驚きの声が寄せられていたのをご存知だろうか…。
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今回まず注目したいのは、ツイッターユーザー・島村悠道さんが投稿した1件のツイート。
「相鉄・東急直通開始で爆誕した一番のトラップ(個人の見解)、二俣川での各駅停車 川越市行き (東急東横線経由)と各駅停車 川越行き(JR埼京線経由)の接続です」と綴られた投稿には、駅ホーム上の電光掲示板が写った写真が添えられている。
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一見、何の変哲もない光景のはずなのだが…次に3番線を発車する電車の行き先は「川越市」、4番線を発車する電車の行き先は「川越」と表示されていたのだった。
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どちらも川越なのだから、そう大差はないのでは…と感じた人もいるかと思うが、それは間違いである。前出の掲示板上の「川越」はJRの駅で、「川越市」は東武鉄道の駅であり、道中の停車駅も完全に異なるのだ。

こちらの「初見殺し」すぎる光景はツイッター上で大きな話題となり、件のツイートは投稿からわずか数日で4,500件以上ものRTを記録するほど。
他のツイッターユーザーからは「乗り間違える自信しかない」「流石にこれはトラップすぎる」「同じ方面で1文字違い、けっこう難儀する問題かも…」「急いでるときとか、慌てて飛び乗って失敗しそう」など、驚きの声が多数寄せられていたのだった。

そこで今回は、こちらの表示が誕生した経緯をめぐり、ツイート投稿主および、鉄道会社に詳しい話を聞いてみることに。その結果、駅側の様々な事情が明らかになったのだ。
ツイート投稿主・島村さんは件の光景を、3月18日の午前7時40分ごろ、相鉄線 二俣川駅ホームにて目撃したという。
同日は相模鉄道と東急電鉄が相互に直通運転を行なう「新横浜線」の開業初日で、島村さんは「経路が違う川越市行きと川越行きの接続が発生することは、新横浜線開業前より時刻表で確認していました」とも説明している。
写真撮影の当日の様子については「この日は相鉄の湘南台駅から『東急直通の川越市行き』に乗車しました」「二俣川駅手前での車掌さんのマイク放送にて、この電車が東急線に直通する旨、JR直通は乗り換えである旨が放送されましたが、その部分の音量を大きくするなど、乗り間違えを防ぐ心遣いがあったと感じました」と振り返っており、やはり鉄道会社側も乗り間違えが発生するケースを危惧していたようだ。
続いては「相模鉄道」に、今回の事例の詳細について尋ねてみる。
終点「川越」と「川越市」の電車が接続してしまう現象について、担当者は「発生は意図したものではなく、直通する各社のルールに則った接続時間や所要時間、使用可能な列車の本数等、様々な条件を満たすように各社がダイヤを組んだ結果、自然発生的に生まれたものです」と回答。
決して意図的に「似た名前の駅」を並べたワケでなく、諸々の条件を加味した結果、どうしても前出の2駅が並んでしまった…というのが実情なようだ。
3月28日の取材時点では、今回の現象が発生するのは土・休日の二俣川駅での「0741川越行き」と「0746川越市行き」のみとのことなので、ピンポイントで同時刻の電車を利用する人は、気をつけておきたい。
新たな路線の開業は電車の利便性を高めるものだが、慣れないうちは混乱してしまうユーザーも少なくないだろう。相模鉄道はそうした事態にも配慮しており、電光掲示板の表示形式などの細かい点を変更している。

担当者は「お客さまのご不安を少しでも緩和できるよう、電車の種別ごとの表示を行先路線に合わせて色分けし、視覚的・直感的に分かるようにする工夫や、各駅に設置されている自立式の時刻表に凡例を載せ、時刻と共に行先も分かりやすく示す工夫などを行なっております」と、説明していた。
こうした事例を見るだけでも立派な企業努力が感じられるが、続けて「しかし今後、行先の表示について、多数のお声を頂戴するようであれば電光掲示板の改修等も視野に入れ、対策の検討をしてまいります」ともコメントを寄せており、「ユーザーの声」を何よりも大切にしたいという姿勢が窺えたのだ。
相鉄・東急直通開始で爆誕した一番のトラップ(個人の見解)、二俣川での各駅停車 川越市 行き (東急東横線経由)と各駅停車 川越 行き(JR埼京線経由)の接続です pic.twitter.com/Jvx2afeK4M
島村悠道 / Yudo S. (@toike_shimamura) March 17, 2023