大泉洋の兄・潤氏、函館市長選に初当選「彼の知名度なければ勝利なかった」…弟出演ドラマは「録画」

衆参5補欠選挙と、統一地方選後半戦の市区町村長選と市区町村議選が投開票(一部24日開票)された。函館市長選では、俳優・大泉洋(50)の兄で、同市元保健福祉部長の新人・大泉潤氏(57)が、4選を狙った現職の工藤寿樹氏(73)を破って初当選した。大泉氏は、この日初回を迎えた弟の出演ドラマの宣伝をするなど喜びを爆発させた。
午後8時すぎ、開票即「当確」が出ると、大泉氏は満面の笑みで登場した。気温6度の屋外に設けられた会場。大泉氏は支持者ら約50人を前に「やっと勝利にたどり着くことができました。理解を得られて感謝しかない」。時折、目を潤ませながら率直な思いを述べた。さらに、「彼(洋)がいなければ、彼の知名度がなければ、この勝利はなかった。『ありがとう』と伝えたい」と兄弟愛を口にした。
弟である洋の力は借りず、選挙戦(投票率58・15%)で勝利を収めた。当初、大泉陣営の中には「仲がいいんだから、弟さんに一度くらい応援に来てもらったらいいのに」といった意見を口にする人もいた。しかし、大泉氏の意志は固く「自分は自分で、弟は弟。弟に迷惑をかけるのは絶対に嫌だし、巻き込みたくない。出馬するのを決めたのは自分自身だから、僕の熱意を浸透させていきたい」と周囲に伝えていた。お互い多忙のため、最近はなかなか会えてはいないが、出馬を決めてからもこまめに連絡を取り合っていたという。「体を大事にして頑張ってくれ」と弟に背中を押してもらっていたようだ。

この日は、洋が出演する、TBS系日曜劇場「ラストマン―全盲の捜査官―」(日曜・後9時)の初回放送日。数か月前から「開票日と初回放送が重なるかもしれない」とソワソワしていたという大泉氏。「ずっと楽しみにしていたし、しっかり録画してきました。帰ったら早く見たい」と頬を緩ませ、「函館市民だけでなく世界中の人に見てもらいたい!」と弟の番宣も忘れなかった。
大泉氏は函館市役所で、秘書課長や保健福祉部長などを歴任。今後は、観光客を増やすべく、北海道新幹線の函館駅乗り入れなどを目指す。「課題に手をこまねいているだけでは何もかわらない。函館の誇りを取り戻したい」とフレッシュさを前面に出し、力強く意気込んだ。(坂口 愛澄)