SNSで“犯人視”に強い怒りも…アパートで46歳女性が殺害された事件「早く捕まえて」夫と娘が胸中明かす

三重県鈴鹿市のアパートで46歳の女性が殺害された強盗殺人事件から、10日で1週間。捜査が続く中、女性の夫と2人の娘が胸中を明かしました。殺害された女性の次女:「一刻も早く犯人を捕まえてほしい。自分から自首してほしいくらいですけど、ただ許せないですね」殺害された女性の夫:「悲劇で酷すぎることです。幸せに暮らしてほしかった」 犯人への怒りに声を震わせる男性と2人の娘。何者かによって家族の命を奪われました。
1週間前の5月3日の夜、鈴鹿市のアパートの階段の下で、首から血を流して倒れている状態で女性が発見されました。
ブラジル国籍のアイハラ・アルメイダ・ロゼリさん(46)でした。
首や頭などに刃物で切り付けられた複数の傷があり、搬送先の病院で死亡が確認されました。 現場のアパートに住んでいたアイハラさんは、共用階段を降りた場所で見つかりましたが、その直前には…。
近所の住民:「女の人の『キャー』と叫ぶ声と、ドンという音。例えるならドアを勢いよく閉める感じのドンという音」 アイハラさんの部屋にはカギがかかっていて争った形跡もなく、自宅アパートの外で襲われた可能性があるとみられています。
そして事件の後、アイハラさん名義の所持品が、現場から離れた場所で見つかったということです。 警察は強盗殺人事件と断定し、捜査本部を設置。事件から1週間となりますが、犯人の逮捕には至っていません。
長女:「母親なので結構悲しい。早く解決して、犯人を捕まえてほしいですね」 8日の夜、取材に応じたアイハラさんの夫と2人の娘。家族が殺害された悲しみだけでなくあることに、強い怒りを抱いていました。次女:「今色んな人が『お父さんが犯人だ、お父さんが殺したんだ』って言っている人がいるんですけど。(警察に)携帯の中も見せたし、服も靴も持っていかれてる。こっちとしては警察に協力しているんですよ」

アイハラさんの夫を「犯人視」するようなSNSの投稿などが相次いだきっかけは、2022年11月に夫婦の間で起きたトラブルでした。次女:「お父さんがコストコとかで買い物をするんですけど、それをまとめ買いしてストックとして置いておくんですけど、お母さんが自分が買ったかのように無断で持ち出して」 この時、警察を呼ぶ事態に発展。その後、アイハラさんは家族と暮らしていた四日市市内の家を離れ、現場のアパートで一人暮らしを始めたといいます。
次女:「警察に(同居する)家の中を見てもらったし、話を聞いてもらったし、解決したんですよ」 このトラブルもあり、一家は事件の2日後に警察署に出向き、聞き取りを受けましたが、そのまま自宅に戻っていました。長女:「どういう関係だったのか、事件当日はどこにいたのか、そこら辺を全部聞かれましたね」次女:「父は自分のパスポートを自ら警察に差し出しました。警察からは『いらない』と、『その誠意だけで十分です』と。ここまでしてるのに、お父さんが逃げてる、隠れてる、逃亡中って…」 自分たちは事件と関係がないと訴える一家。そして夫は、アイハラさんが事件に巻き込まれる心当たりがあると明かしましたが、確証がないと語り、詳細については口を閉ざしました。夫(次女の通訳):「できればそれに対してのお話はしたくないですね。本当かどうかわからないので」 捜査関係者によりますと、現場では不審な男や車が目撃されていて、警察は周辺の防犯カメラを調べるなどして犯人の行方を追っています。次女:「自分の実の母親で疎遠になっていたかもしれないですけど、幸せで暮らしてほしかった、幸せな人生を送ってほしかった。一刻も早く犯人を捕まえてほしい」