習志野市立習志野高校ボクシング部2年の片岡雷斗(らいと)選手(16)が、1年生だった3月に開かれた全国高校ボクシング選抜大会の男子ライトフライ級で優勝した。昨年夏の全国高校総体に続く2度目の高校日本一。秋の国体は指のけがで欠場したが、復帰戦の大舞台で再び躍動した。同市役所を訪れて優勝を報告し、市から表彰された片岡選手は「挑戦者の気持ちを思い出し、攻めの姿勢で闘えた」と強調。出場が内定した初の国際大会での活躍にも意気込んだ。
今回の全国高校選抜大会は鹿児島県で開催。片岡選手は「緊張した」という初戦をKO勝利で突破して波に乗り、準決勝、決勝戦を含めた計3試合で力を存分に発揮し、頂点に立った。いずれも上級生の相手を破った。昨夏の高校総体の同階級に続き、1年生ながら高校2冠目を獲得した。
今大会は「JOCジュニアオリンピックカップ」を兼ねており、片岡選手は男子全階級の中での最優秀選手賞も受賞。アジアの同世代の強豪と競う7月開催予定のアジアユース大会に出場する見通しになった。
片岡選手は体重49キロ。「スピードを生かし、相手の懐に潜り込んで闘う」のが持ち味で、得意なパンチは右ストレート。けがこそあったが、高校入学以来、公式戦21連勝中で無敗だ。
市役所で出迎えた宮本泰介市長らを前に「日本代表としてアジアユースでも圧倒的な内容で優勝したい」と抱負を語り、宮本市長から「活躍は市民の誇り。健康にも気をつけて、全部勝つ勢いで精進してほしい」と激励された。選抜大会優勝で「市長賞」と「教育委員会顕彰」を受けた。
佐倉市在住。兄の影響で小学4年生からボクシングを始め、自宅に父親が作ってくれたリングで腕を磨いた。習志野高ボクシング部入部後は「楽しさも苦しさも一緒に味わっている」という仲間や指導者らと成長を遂げる。将来の目標に「五輪出場」も掲げた。