「ママとできとんやろ!」70代女性店主めぐり…66歳常連客vs80歳地元民でケンカの顛末

ちょっかいをかけられたとはいえ、被害男性は命の危険にさらされることになったのだから、いくら何でもやり過ぎだ。
兵庫県尼崎市の沖縄料理店で口論になった男性を店の外でブン殴り、顔を数回踏みつけて殺害しようとしたとして、大阪府豊中市の左官業、名嘉仙福容疑者(66)が22日、県警尼崎東署に殺人未遂容疑で逮捕された。
前日21日午後10時半ごろ、名嘉容疑者は行きつけの沖縄料理店で70代女性店主と談笑しながら、酒を飲んでいた。そこへ、店から徒歩圏内で1人暮らしをしている被害男性(80)が来店した。
名嘉容疑者と女性店主の2人が楽しそうに話している姿を目撃した被害男性は、「ママとできとんか」「できとんやろ」と、絡んできたという。
当初、2人は知らんぷりをしていたが、次第に腹を立てた名嘉容疑者が、「やかましいな」と言い返すと、被害男性も激高。「うるさいんじゃ、あっち行け!」「黙れ!」と店内でののしり合いになった。
■意識不明の男性を路上に放置し店内に戻る
被害男性が「表に出んかい」と言い出し、2人は店の外へ。被害男性はいきなり、名嘉容疑者の顔面目がけて殴りかかってきたという。名嘉容疑者は被害男性のパンチをかわすと、男性の顔面に右ストレートをお見舞い。被害男性はその場に倒れ込み、その弾みで後頭部を地面に強く打ちつけ、意識を失った。
名嘉容疑者はなぜか被害男性の意識を戻そうとして、顔や頭を数回、踏んだり蹴ったりした。それでも男性は意識不明のままだったことから、名嘉容疑者は被害男性をその場に放ったらかしにして店内に戻ってしまった。
「現場から数十メートル離れた民家の2階のベランダでたばこを吸っていた30代男性が、騒ぎを聞き、被害男性が蹴られている様子を目撃していた。被害男性が倒れている店の前まで駆け付け、意識がないのを確認して110番通報した」(捜査事情通)
名嘉容疑者は沖縄料理店の常連客で、被害男性は時々、店に顔を出す程度だったが、最近はまったく見かけなくなっていたという。
名嘉容疑者と被害男性の間に面識はなかった。調べに対し、名嘉容疑者は「殺意はなかった。『ママとできてんのか』と絡まれた。向こうから殴ってきた」と供述しているという。
「被害男性は予断を許さない状態で、医師の話では意識が戻らない恐れもあるといいます。女性店主もなぜか口を固く閉ざしているため、女性店主と被害男性がどういう関係だったかは、分かっていません」(捜査事情通)
70代の女性店主をめぐり、66歳の常連客と80歳の地元住民が殴り合いのケンカとは、高齢化社会ならではだが、今後、この手の老人トラブルが増えるのだろうか。