牧師が手術痕とそっくりの傷タトゥーを入れる 「骨肉腫と闘う息子のために…」

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大手術を受けて腕に傷ができた少年に寄り添うため、父と兄がそろって腕に“傷タトゥー”を彫り入れた。担当したベテラン施術者の話も含め、『InspireMore.com』など海外メディアが紹介している。
アメリカ・ニューメキシコ州で暮らすジャスパー・オブライアントくん(16)が、14歳の頃に片方の腕に異常を感じるようになった。いつものように野球の練習に励んでいたところ、いきなり腕が動かなくなったのだ。
病院に行き精密検査を受けた結果、骨肉腫を患っていると判明。それからというもの、ジャスパーくんは化学療法などつらい治療に必死に耐えながら、元気になることを目指してきた。
治療の一環として大手術も受けたが、そのせいで腕には大きく長い傷が残ってしまった。
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教会の牧師として働く父親のジョディさん、そして大学生の兄ネイサンさんは話し合い、ジャスパーくんと一致団結して病気と闘う姿勢を示そうと決心。その方法として、ジャスパーくんの手術痕そっくりのタトゥーを腕に彫ってもらうことにした。
家柄もあって、タトゥーを入れている家族は誰もいない。それだけに勇気はいったが、ジョディさんとネイサンさんの決意は固かった。
ジャスパーくんは、まずは自身が受けた大手術を振り返って「受けるかどうか、僕に選択肢はありませんでした」「受けるか死ぬか、どちらかしかなかったのですから」とコメント。
さらに「なのに父と兄は、消えない傷を彫るという選択をしてくれました」「僕にとってはとても意味のあることです」とも話している。
ジョディさんとネイサンさんは、斬新な傷タトゥーを見た人が遠慮なく質問をぶつけてくれることを願っている。そこから始まる会話により、多くの人に骨肉腫という病気について知ってほしいと願っているのだ。
傷タトゥーの施術を担当したマイク・ディアスさんは、これまで何度も乳がん患者の傷をきれいにカバーするタトゥーを彫ってきた。
その実績からタトゥーの効果を実感しているというマイクさんは、「タトゥーには癒やしのパワーがあるんです」「場合によってはタトゥーに心が慰められることもあると思います」とも話している。
少し前まで“エッジーなトレンド”と見られていたタトゥーだが、最近ではさまざまな目的で彫り入れる人が増えている。ただし簡単に除去できるものではないため、後悔しないようじっくり考えてから入れるかを決めたほうがいい。