日中衝突回避へホットライン 外務省、今春にも稼働 那覇市長に説明

[考 南西「有事」]
知念覚那覇市長は31日、外務省沖縄事務所に宮川学大使を訪ね、日中の偶発的軍事衝突を避けるための日中防衛当局間のホットライン(直通電話)について説明を受けた。宮川大使は、今春にも「海空連絡メカニズム」に基づくホットラインの稼働を目指すと説明したという。知念市長は「無用な軍事衝突を避けるため、とても重要な部分だと思う」と述べた。
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ホットライン開設のほか、今年は中国との経済交流が活性化し、緊張緩和が期待できるとの説明を受けたという。
知念市長は「現状認識をしないまま軽々に外交努力を、と発するべきではないと思っていた」とした上で、「われわれにできるのは経済交流の部分。友好都市の福州市(福建省)と交流記念事業をすべきかどうか判断は非常に難しいが、意見交換しながら判断材料にしたい」と述べた。(社会部・城間陽介)