将棋の藤井聡太 六冠が七冠達成と最年少名人をかけて、名人戦の第5局に臨んでいます。2日目の午後になり、激しい戦いが続いています。 藤井六冠が幼少期に将棋の基礎を学んだ「ふみもと子供将棋教室 」で出会った恩師の文本力雄さんがエールを送ります。 長野県高山村の「藤井荘」。名人戦第5局の2日目が始まりました。 渡辺明名人に挑んでいる藤井聡太六冠はここまで3勝1敗で、あと1勝すれば史上2人目の七冠達成に加えて、最年少名人記録を40年ぶりに更新します。 6月1日朝、藤井六冠の封じ手が開かれ対局再開。午前から勝負所を迎え、互いに長考する場面もありました。
その頃、愛知県瀬戸市にある喫茶スマイルでは、早くも客が来て対局を見守りました。
地元の人:「今日決めてほしいんだわ。わしの幸せはこれ、藤井聡太一筋」 幼少期に将棋の基礎を積んだ場所「ふみもと子供将棋教室」。藤井六冠は多い時で週4回通っていました。
恩師の文本力雄さんは思い出を語ります。
文本さん:「今みたいな非常に生真面目に優等生というような、ああいう雰囲気では全然なかったですね。この部屋で授業が終わると、必ずプロレスやって帰っていきましたもんね」
しかし、将棋で負けると泣くこともしばしば。文本さんは、負けず嫌いな藤井六冠の力を誰よりも信じていました。
中学生でプロ入りした際には…。
文本さん(2017年):「藤井聡太のすごさというのは、地元の人も教室の子供たちも日本中の人たちも、まだよく分からないと思う。将棋の歴史を切り開いていってくれる子です」
文本さんの言葉通り、その後の活躍は日本中が知ることになりました。小学2年生:「藤井聡太さんが勝ってほしいです。(Q.将来の夢は?)藤井聡太さんみたいな将棋棋士になることです」 文本さんは、教室を巣立った藤井六冠に厳しいエールを送ります。文本さん:「名人を取っても全冠タイトルを取っても、修業は続くということですね。ただそれだけです」 小学生のころに書いた言葉は「名人をこす」。偉業達成まであともう少しのところに来ています。
対局は白熱の終盤戦へ。一手一手緊張を強いられる場面で、藤井六冠がリードしています。夜までに終局する見込みです。