9月13日、岸田文雄首相(66)が自民党役員人事と内閣改造を行い、第2次改造内閣が発足した。女性閣僚は過去最多に並ぶ5人の女性となったが、その“理由”に批判が殺到している。
今回の内閣改造では、11人が初入閣し、その中で女性はこども政策担当相の加藤鮎子議員、地方創生担当相の自見英子議員、復興相の土屋品子議員の3人。ここに上川陽子外相、高市早苗経済安全保障担当相を加えた5人が女性閣僚となった。
発足後に行われた記者会見にて、岸田首相は過去最多の登用について「ぜひ女性ならではの感性や共感力を十分発揮していただきながら、仕事をしていただくことを期待したい」と述べていた。
女性の多数登用を歓迎する声もあがるなか、SNS上では岸田首相のこの発言に批判が噴出した。
《とりあえず5人の女性が大臣に任命されたが、岸田首相の言っている事が昭和時代のままでガッカリ。今年は昭和98年》《【女性登用を目玉に!】て本当に岸田さんが言ってるのなら、もう時代遅れなのかも!【イクメン】て言葉が時代遅れなのと同じように、能力ある人は女性男性関係なく登用するのをわざわざ〔女性〕て言う?“女性登用”を人事の目玉に?》《「女性ならではの感性」なんて、女性を対等に見てたらまあでてこないのよ。男性ならではの感性って言う?「○○さんの感性」って個人を評価するでしょ。個人の能力じゃなくて性別で区切って評価してる時点で、それはもう差別なんだよ》《昨日だったか、岸田首相の内閣改造のニュースで、女性の起用に関して首相本人が「女性ならではの感性を」などと言い出したのを聞いて驚いた。「女性の感性??まだ、トップがそんなことを言うのか」とげんなり。男性議員は普段からそんなに「わざわざ男の感性を活かした仕事」をしてるの?》
岸田首相のこの発言に、著名人からも厳しい指摘があがっている。14日、ライターでありTBSラジオでパーソナリティを務める武田砂鉄氏(40)はX(旧Twitter)にこう投稿。
《岸田首相、昨日の会見で、女性閣僚について、男性閣僚には言わない「女性ならではの感性や共感力を」。2014年、女性閣僚が増えたときに「私の感覚では“女子力開花内閣”かな」と言ったのが当時の安倍首相》
14日、作家の平野啓一郎(48)も自身のXにて、呆れの声を投稿している。
《うっかり今時、「女性ならではの感性や共感」とか言っちゃうあたりが、何にも考えてない証拠だろう。オッサン政治はいつ終わるのか。……》
14日、松野博一官房長官(61)は記者会見で、一連の批判に対してこうフォローした。
「ご指摘の総理のご発言については、政策決定における多様性の確保が重要であることや、今回任命された女性大臣に、その個性と能力を十分に発揮して職務に取り組んでいただきたいという趣旨を述べられたものと理解をしています」
国のトップであるからには、閣僚に”女性らしさ”を求めるのではなく、それぞれの政策が国民の生活の向上に繋がっているかどうかを見極めてもらいたいものだがーー。