実りの秋を迎え、クマによる人身被害が懸念される中、新潟県新発田市はAIを使ったクマの監視システムの導入に踏み切りました。
実りの秋に懸念されるのがクマによる被害。
新発田市では去年、クマの出没が147件確認されていて、人身被害も2件ありました。
【記者リポート】
「去年、新発田市のこの地域ではクマの出没が多く確認されています。そこで、新発田市は最新技術によるクマの検知システムを導入しています」
AIを搭載したクマの検知カメラが設置された地区の一つ、五十公野地区では去年、70代の男性がクマに襲われ、手や足にケガを負っていました。
これまでも県などがクマの出没を記録するために監視カメラを設置してきましたが…
【新発田市農林水産課 下村拓実さん】
「人工知能が(クマを)識別して、市に通知してくれるのがAIの最新技術」
従来は監視カメラの膨大なデータの中からクマが出没しているのか探し出す必要がありましたが、AI検知カメラはクマの出没を検知すると自動で通知が来るため、リアルタイムで情報を得ることが可能に…
【新発田市農林水産課 下村拓実さん】
「新発田安心メールがあるので、それを通じて市民の皆さんに出没の通知をさせていただく」
9月26日は新発田市の職員が検知カメラのセンサーの調整などを実施。
AIにイノシシなど他の動物とクマの違いを学習させているため、識別の間違いはほとんどないと言います。
【新発田市農林水産課 下村拓実さん】
「人の目撃以外によるクマの出没の確認をすることによって、迅速かつ効率的にクマ対策を行えると思っている。それによって人身被害を抑える、ゼロにするという意気込みでやっていきたい」
新発田市ではこのほか4カ所にAI検知カメラを設置、その効果を検証し、設置台数を増やすか検討することにしています。