<沼津・乳児死体遺棄>「事件3日後にもお金を無心されて…」逮捕された毒母(24)に120万円タカられたナニワの“パパ”が告白「肛門にデキモノができて入院するからPayPayでお金を振り込んでって…」

沼津市の海岸で生後間もない女児の遺体が見つかった事件で、DNA鑑定の結果、女児は沼津署に死体損壊・遺棄の疑いで逮捕された浅沼かんな容疑者(24)と高見直輝容疑者(20)の子どもである可能性が高いことが6月15日にわかった。集英社オンラインは、これまで淺沼容疑者に120万円近くの金を貸したという男性を取材。彼女が大阪に居場所を失い、沼津の海岸で我が子を燃やしたあとも”金の無心”を続けていたことが明らかになった――。
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静岡県警沼津署に逮捕されたのは、住所不定・無職の浅沼かんな容疑者(24)と高見直輝容疑者(20)。同容疑者は5月27日の未明に、沼津市の千本浜海岸で生後間もない女児の遺体に火をつけて放置したとして死体損壊・遺棄の疑いがもたれている。警察が遺体で見つかった女児のDNA鑑定を行なった結果、浅沼容疑者と高見容疑者の子どもである可能性が高いことが15日、関係者への取材でわかった。警察の調べに対し、浅沼容疑者は容疑を認めている一方、高見容疑者は「海岸には行ったが、焼いていることは知らなかった」などと否認しているという――。
遺体遺棄現場付近の海岸(撮影/集英社オンライン)
集英社オンラインでは、♯2において浅沼容疑者が高校卒業後すぐに結婚して娘を出産。しかし離婚を機に、生活の拠点を単身大阪に移してからはホスト遊びにハマり、周囲に”金の無心”をしていたことを報じてきた。借りた金は返さず、大阪にも居場所を失い、実家からも縁を切られた浅沼容疑者は、大阪時代の担当ホストだった高見容疑者とともに、地元に近い沼津のネットカフェに居つくようになった。しかし、彼女の並々ならぬ”金への執着心”はとどまることを知らない。沼津の海岸で我が子を燃やしたあとも、数少ない知人に”金の無心”をしていた。「最後に連絡がきたのは5月30日だから、かんなが赤ちゃんを燃やした3日後ですね。InstagramのDMで『あと2万円だけ貸してほしい。それで援デリを卒業できるからお願い』と頼んできたんです」そう怒りを滲ませながら語るのは、これまで浅沼容疑者に120万円近くの金を貸してきた大阪在住の柏木直人さん(仮名)だ。知り合ったきっかけは出会い系アプリだったという。
浅沼容疑者(知人提供)
「去年の5月に出会い系アプリで、かんなと知り合いました。サイトの募集板に『大阪在住の方、ご飯一緒に行きませんか?』と書かれていたので、メッセージを送ると『ぜひお願いします!』という感じで、天王寺の串カツ屋で会うことになったんです。初めて飲んだときは『フレンドリーで明るい子だな』という印象で、『難波のガールズバーで働いているんだけど、金欠でご飯が食べられないからここ(出会い系アプリ)で募集した』と言ってました。かんなは自分の生い立ちについても話してきて、『義父が家族に乱暴しているのが気持ち悪いから、実家を飛び出してきた』と愚痴をこぼしていました。当時は『バツイチで子供がいる』とか『ホスト狂い』だということはまったく知らなかったし、僕自身も複雑な家庭環境で育ってきたので、同情してしまったんです。正直言うと、お世辞にもカワイイとは言えないのでエッチしようとは思いませんでした。でも、なんとなく放っておけないというか、オレが面倒見てあげなきゃ、とは思いましたね」
それから1カ月も経たないうちに、「かんな」の本性はあらわになった。「ある日、かんなからLINE電話がかかってきて、『ずっと隠していたんだけど、実はホストにハマっていて……。売掛けの17万円の返済のためにお金を貸してほしい』と連絡がきたんです。もちろん最初は『そんな大金は…』と断ろうとしたんですけど、『このお金さえ返せれば、ガールズバーも辞めて、昼職で真面目に働く』と言うので、『じゃあウチまで取りにこれるなら』と渋々了承したんです。一応念のため、保険証とマイナンバーカードは撮影しましたけど、それから”金の無心”が始まりました。『お金がなくて生きていけない』とか『食べるモノがない』とか『肛門にデキモノができたから入院する』とか言って、定期的に『PayPayでお金を振り込んでほしい』と言ってくるようになりました。当時は僕もバカで、かんなに同情していた部分もあったので、3千円~1万円を定期的に貸していました。たまに『いつ返してくれるの?』と聞いても、無視してきたり、『私も頑張ってるんだから待って!』と逆ギレしてくるようになりました」
浅沼容疑者(知人提供)
柏木さんの親切心につけ込んだ「かんな」の行動は、徐々にヒートアップした。「当時かんなは『難波のウィークリーマンションに友達と住んでいる』と言っていたんですけど、『友達とケンカした』とかで、たびたび泊まりにくるようになりました。部屋を分けて寝ていましたし、体の関係になったことは一度もありませんが、6月くらいに『家賃が払えなくてマンションを追い出された。一緒に住ませてほしい』とLINEが来たんです。その頃は、かんなに同情して『助けてあげたい』と思っていたので、マンションの前まで車で行って荷物の運搬を手伝い、その日は自宅に泊めてあげました。まぁ、荷物といっても衣装ケースや化粧品くらいなもんで、段ボール2箱に収まる程度のモノでした。でも翌日から家に帰ってこなくなって、心配になってLINEをすると『難波に住んでる友達のウチに泊まるのでしばらく帰りません』と言ってきまして…。僕からしても『まぁ元気にやってるならいいか』と思っていたんですけど、家を出てからも『お腹が減って死にそう』とか『生活がキツイ』とか言って、またPayPayでの援助を求めてきました」「かんな」に対して不信感を募らせた柏木さんは、貸していたスマホを解約。それ以降はInstagramのDMで借金の催促をしていたが、「分かってる」「私もやってるねん!」という逆ギレの返事だけでなく『本当にご飯食べられんからお金貸してください』と、再び”金の無心”をしてくるようになったという。
浅沼容疑者と柏木さん(仮名)のやりとり(柏木さん提供)
並々ならぬ”金への執着心”を見せる「かんな」から思ってもない連絡がきたのが、去年の11月だった――。「かんなから『今大阪いるんやけど、お金あるからご飯奢ってあげる』と言われて、ミナミのスシローに一緒に行ったんです。かんなは太っているので、当時は『赤ちゃんを妊娠している』なんてまったく気づかなかったんですけど、食後に道頓堀の路上でアイコスをバカスカ吸っていました。結局、その日は金を返してくれず、その後も催促のDMを送り続けていると、12月に『いま援デリのバイトをしていて、お店の人への借金があと2万円で返済できるから、それだけ貸してくれたらこれまでの借金は返せる』というので会うことになりました。金を渡し、難波の援デリの事務所(マンション)前で別れると、2時間経っても3時間経ってもかんなはマンションから出てこないし、電話も繋がらない。自分も午後から外せない仕事があったので、その場を離れ、結局また金を返してもらえませんでした。かんなと会ったのはこの日が最後ですね」
それからしばらく「かんな」と連絡を取っていなかったが、今年3月に兵庫県・丹波市の「援デリの従業員」を名乗る見知らぬアカウントからメッセージが届いたという。「3月に突如『高見』という男から『彼氏さんですよね? かんなの援デリのスタッフです』とDMがきたんです。もちろん当時は『高見』がかんなと付き合ってることなんて知らなかったし、『また俺のことを頼りにきたのか…』と半ば呆れていたのですが、『かんなはウチの店にあと7万円ツケが残っているので、それさえ肩代わりしてもらえば彼女は自由になれますよ』とか言ってきました。もう、かんなから金を返してもらえるとは思っていなかったけど、『手切れ金』として高見が指定する口座に、7万円振り込んであげました。やっぱりどこかでかんなを『可哀想だ』と同情している自分がいたんですね。その後も高見は『あと2万円必要です』とか、なにかにつけて金の請求してきました。ちょうどその時期にかんなからDMもふたたび来るようになって、『金を貸してほしい』と頼まれましたけど、『もうお前には一生金は貸さん!』と断りました。トータルで120万円近く金を貸して一銭も返ってこなかったんだから当たり前ですが…」
浅沼容疑者(柏木さん提供)
そうして迎えた5月30日。沼津の海岸で「かんな」が我が子を燃やした3日後に、最後のメッセージが届いた。相変わらず”金の無心”をしにきたという。「また、かんなから『あと2万円で援デリに借金返せるから、それだけ貸してほしい』と呆れるようなDMがきました。もう信じられないし、お金を貸す気も一切なかったので、『今日は俺も仕事休みやし、風俗かパチンコでも行って金使うわ』と送ると、『そっか、いいね気をつけてね。お休み楽しんでね、いつもお疲れ様』と返信がきました。それからすぐにテレビで事件の報道があって、かんながバツイチで、子供がいたことも初めて知りました。しかも赤ちゃんを焼いた3日後に、金の無心をしてきていたとは驚きましたね。もう呆れて言葉も出ませんでした」「とにかく金を返してほしかった」そう肩を落とす柏木さんの自宅には今も「かんな」が置き忘れた私物が残されている。我が子を産み、遺体を海で焼き残した「かんな」は今何を思うのだろうかー。
浅沼容疑者の私物(柏木さん提供)
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