復活の羽田空港「たった2週間で封印された空港ビル」どんなとこ? 5便のみ使用も超充実設備

約3年3か月ぶりに運用を再開した羽田空港第2ターミナルの国際線エリア。ここにはどのような設備があるのでしょうか。とくに搭乗者しか入れない「制限区域」に、特徴的な設備がありました。
羽田空港第2ターミナルの国際線エリアが2023年7月19日より、約3年3か月ぶりに運用を再開しました。ここは2020年3月に供用を開始したものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、わずか2週間足らずで閉鎖。今回、国際線の復便にともなって復活となりました。このターミナルには、どのような設備があるのでしょうか。
復活の羽田空港「たった2週間で封印された空港ビル」どんなとこ…の画像はこちら >>羽田空港第2ターミナル国際線エリア(2023年7月、乗りものニュース編集部撮影)。
同エリアへは、ANA(全日空)の一部国際線が乗り入れます。とはいえ、再開直後は午前5時から13時30分までのあいだで運用され、羽田→ロンドン、香港、台北・松山行きの計5便のみが同エリアから出発します。ANA含むほとんどの国際線は、これまで通り第3ターミナルを使用するので、現在同エリアからANA国際線に乗ることができるのは、ごく一部の乗客のみです。
その一方で、ANAの井上慎一社長は同エリアを「国内線との乗り継ぎが便利で、お客様にきっと喜んでいただける素晴らしいターミナルであると確信している」と話します。
同エリアからの発着便以外の乗客も入ることができる一般区域の出発フロアは、滑走路に面した部分がほぼ全面的に超大型のガラス張りとなっているのが特徴。手荷物預け機や自動チェックイン機といった機器が一定の間隔をあけて立ち並ぶ姿は、カウンターが連なる第3ターミナルより開放感のあるものとなっています。
また、保安検査場の入り口は、現在の搭乗口の状況がリアルタイムに表示され、間仕切りのガラスには文字情報が投影されるなどの空間演出がなされています。
ただ実は、同エリアで特に設備が充実しているのは、保安検査と出国審査を抜けた先にある「制限区域」ということができるでしょう。
羽田空港第2ターミナル国際線エリアには、国内最大級のスペースをもつANAのラウンジが設置されています。ANAラウンジとして約900席、そして最上級会員向けのANAスイートラウンジとして約360席が確保されており、特に後者には、ANAのラウンジではここだけとなる、横になって寝られる「ナッピングエリア」なども設置されています。
第2ターミナル国際線エリアは、共用部に飲食店がほとんどない一方で、制限区域にフードコートが設置されています。ここではたとえば、天ぷらやうどんが楽しめる「銀座木屋」、銀座の人気ラーメン店「むぎとオリーブ」などのほか、羽田空港近隣の大田区蒲田に本店を構え、「羽つき餃子」が有名な中華店「歓迎」などが入居。これらの店舗もターミナルの再開とともに営業を始めました。
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羽田空港第2ターミナル国際線エリア(2023年7月、乗りものニュース編集部撮影)。
搭乗口付近に設置されている椅子も、第3ターミナルのものと比較するとバラエティに富んだものとなっています。ソファタイプのものや、カフェのようなチェアタイプのものなどもあり、駐機場を目の前にのぞみながらくつろげる区画も。また、場所によっては1席あたりに1つコンセントが設置されている席もあるので、第3ターミナルと比べると、充電スペースの確保も容易かもしれません。
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今後ANAは、第2ターミナル国際線エリアから運航する国際線を拡充する予定といいます。第2ターミナルはそもそもANA国内線が発着するターミナルであることから、同エリア発着便では、ANA国内線の乗り継ぎの利便性も格段に向上しています。